倉吉から山陰本線ではるばる長門市駅まで来た僕ですが、ここで休む間もなく美祢線に乗り継ぎです。しかし、向かったのは駅前のバスロータリーです。現在美祢線は一部が被災で通れないため代行バス輸送が続いています。

 ここで美祢線の説明をば。美祢線は山口県山陽小野田市の厚狭駅と長門市の長門市駅を結ぶ路線です。かつては石灰の搬出により重要性が高い路線として幹線に指定されていました。


メモ①:幹線と地方交通線

1980年に制定された国鉄再建法により、日本のすべての国鉄路線は幹線と地方交通線のいずれかに分類されました。幹線のざっくりとした定義は、「人口10万人の都市同士を結び、旅客輸送密度が4000人以上」であり、幹線より需要が小さい=赤字を出しやすい地方交通線の方が料金が高めに設定されています。美祢線は上記の条件を満たしていませんが、「貨物輸送密度が4,000t以上である線」として幹線に分類されていました。


そんな美祢線も沿線自治体の人口減があり、2010年には豪雨による鉄橋や路盤の流失で存廃の議論が起きました。この時は県や国の金銭負担もあり全線復旧となりましたが、2023年に再び豪雨の影響で路線の一部が被災しました。2010年の時よりも更にJR西日本は復旧への難色を示しており、約一年が経とうとする今も尚、代行バスによる運行が続いています。県北部の長門市から山口市方面への高速バスが出ており、決して多くはない県北部の人々の県南移動としての役割もここが賄ってしまっています。

 さて、代行バスになりました。中の作りは路線バスそのものです。入り口でチケットを見せる事で乗車できます。

 バスに乗って直ぐに、駅横の踏切を渡ります。一年前まではここも稼働してたと思うと切ないです。


長門市市役所


 長門市の中心部を出て南下するバスから、段々と温泉街の風景が見えてきます。長門市の誇る湯本温泉街です。



長門湯本駅

 観光客を向かい入れてたてあろう、ややしっかりとした作りの駅でした。温泉街からは少し外れた所にあります。


 長門湯本駅を出ると、暫くは美祢線の線路と並行する道路を走ります。復旧の目処が立ってないせいか、草が生えた箇所も見受けられました。




渋木駅

 青い立体歩道橋が目立つ駅です。この駅はバスの走る道路から少し離れているせいか、駅から400メートル程離れたところにあるバス停が代替の乗車場所となっています。


 電車の広告に、ワカコ酒で有名な新久千映さんが居ました。広島出身ですしね。


於福駅

 近くにはJAの施設や温泉施設がありました。


重安駅


 この線路に電車が走る日は来るのでしょうか。