揺らぐユーロ圏結束力＝債務国への支援慎重—フィンランド

　収束の気配が見えないユーロ圏債務問題の影響について、財政が比較的健全な北欧諸国が懸念を強めている。北欧唯一のユーロ導入国フィンランドではギリシャなど重債務国への支援に慎重論が根強く、市場関係者は「ユーロ圏の結束力が揺らいでいる兆候」と警戒している。

　財政危機に陥る南欧諸国に比べ、高福祉、高負担で知られる北欧諸国の財政状況は良好だ。フィンランド財務省によると、2011年の同国財政赤字の国内総生産（GDP）比は推定1．1％、12年には0．8％に改善する見込み。隣国スウェーデンの財政収支は今年、黒字になるもようだ。

　こうした中、フィンランドでは財政規律が緩んだ国への支援に対する国民の視線が厳しさを増している。今夏にはユーロ圏によるギリシャ支援融資に対し、フィンランドが拠出分に対する担保をギリシャに要求。他国にも追随する動きが出るなど、債務危機の打開に向けた域内諸国の結束力が問われる事態が表面化した。

　債務危機はユーロ圏3位の経済大国イタリアにも忍び寄っており、国際金融機関の北欧投資銀行（NIB、本部ヘルシンキ）の関係者は「債務問題を抱えた国への支援をめぐり、財政の健全な国の負担が大きくなり過ぎてはいけない」と強調した。（ヘルシンキ時事）。　

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アクシデント関係なし！山中 11回ＴＫＯ勝ち 29歳の世界初戴冠

　ボクシングのダブル世界戦が６日、東京・代々木第２体育館で行われ、ＷＢＣバンタム級王座決定戦は同級３位の山中慎介（２９＝帝拳）が同２位のクリスチャン・エスキベル（２５＝メキシコ）を１１回ＴＫＯで下し、初戴冠を果たした。



　６回に左カウンターでダウンを奪い、７回には逆にカウンターを浴びてダウンを喫したが、その後も冷静に得意の左をヒット。１１回開始早々に会場の照明が消えるアクシデントもあったが、再開直後にこん身の力を振り絞って左で猛攻を仕掛けて勝負を決めた。

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戦闘で80人死亡＝武装集団が町を襲撃—南スーダン

　【ロンドン時事】日本政府が陸上自衛隊施設部隊の派遣を検討中の南スーダンで29日、大規模な戦闘が発生、現地からの報道によると、約80人が死亡した。戦闘があったのは北部のユニティ州で、自衛隊派遣が検討されている南部の首都ジュバとは数百キロ離れている。しかし、不安定な国情が浮き彫りになった形で、検討作業にも微妙な影響を与えそうだ。

　AFP通信によると、同州北部の町マヨムを29日早朝、武装集団が襲撃した。南スーダン政府は「逃げる住民を撃ち殺した」と非難する一方、「民兵60人以上を殺害した」と発表し、市民の犠牲者は15人にとどまったと強調した。また「事態を掌握しており、反乱兵を追跡中だ」とも主張している。

　武装集団は、7月に悲願の独立を果たしたばかりの南スーダンで、主流派となったスーダン人民解放軍（SPLA）の分派「南スーダン解放軍（SSLA）」とみられている。SSLAは28日、国連や援助団体に対しユニティ州から撤退するよう通告。さらに、ロイター通信によると、29日には戦闘後に声明を出し、隣接するワラプ州にも戦闘を拡大すると警告した。　

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