路線バス乗り継ぎ「大阪~下関」全記録 乗り換え50回超の山陽路 実は「乗り得バス」多し ② | ズル木のブログ

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路線バス乗り継ぎ「大阪~下関」全記録 乗り換え50回超の山陽路 実は「乗り得バス」多し ②

暴れ猿
2021/09/04 17:17

【福山~広島~岩国】ぜひ寄り道したい海沿いルート!

●福山~広島

・トモテツバス「尾道線」:福山駅前~尾道駅前

・おのみちバス「市内本線」:尾道駅前~鳴滝登山口

・トモテツバス「福地線」:鳴滝登山口~三原駅

・芸陽バス「三原・竹原線」:三原駅~竹原駅

・芸陽バス「安芸津・西条線」;竹原駅~西条駅

・芸陽バス「西城・広島線」:西条駅~広島バスセンター

※福山駅前~尾道駅前 鞆の浦寄り道コース

・トモテツバス「鞆線」:福山駅前~鞆車庫前

・トモテツバス「沼南線」:鞆車庫前~松永駅南口

・おのみちバス「尾道工業団地線」:松永駅南口~尾道工業団地

・おのみちバス「尾道工業団地線」:尾道工業団地~尾道駅前

 広島県福山市から西側への移動は尾道方面へのバスで直行してもよいですが、ここで海沿いの鞆(とも)方面への寄り道はいかがでしょうか。映画「崖の上のポニョ」のモデルともなった鞆の浦の街並みが広がっているだけでなく、鞆から松永方面へ向かうトモテツバス「沼南線」は全国有数の狭隘路線として知られ、次から次へとやってくる対向車とすれ違うドライビングテクニックは眺めているだけでも呼吸を忘れるほど見事です。

 三原から竹原方面は本数が少ないので、時間があれば、芸陽バス「本郷線」で紅葉の名所・佛通寺(ぶっつうじ)に立ち寄るのも良いでしょう。また竹原ではドラマ「マッサン」のモデルとしても知られる竹鶴政孝(ニッカウヰスキー創業者)の生家近くを通りつつ、山陽本線の西条駅で乗り継いで広島市の中心街・紙屋町にある「広島バスセンター」に到着します。

●広島~岩国

・広電バス「55」:広島バスセンター~阿品台北

・広電バス「16」:阿品台北~広電阿品駅

・おおのハートバス「東西横断ルート」:広電阿品駅~玖波駅

・こいこいバス(おおたけ幹線バス):玖波駅~大竹駅

・岩国市生活交通バス「坂上線」:大竹駅~鮎谷

 広島県東部は比較的スムーズに乗り継げますが、西部では一挙にバス路線が少なくなります。これは広島湾西部(阿品・宮島など)で海岸線沿いの平坦な陸地がとても狭く、国道経由のバスが山陽本線・広島電鉄宮島線と競争を余儀なくされて早期に撤退したような事情もあります。その代替で設定された「おおのハートバス」は、坂の上の住宅街と駅を何度も上り下りする路線で、生活路線にもかかわらずその車窓はなかなかのものです。

 バスルートは、広島県の西端・大竹市から小瀬川を20kmも遡って山口県岩国市鮎谷まで回り込みますが、直線で進みたければ大竹駅から川を越えて1.5kmほど歩き、JR和木駅(山口県和木町)にて、いわくにバス「和木上迫線」に乗り換えましょう。

【岩国~下関】東西約150kmの山口県 その割に乗り継ぎ少ない?

・岩国市生活交通バス「松尾線」:鮎谷~岩国駅前

・防長交通:岩国駅前~徳山駅前

・防長交通:徳山駅前~防府駅前

・防長交通:防府駅前~新山口駅(表口)

・宇部市交通局「新山口線」;新山口駅(表口)~宇部中央

・サンデンバス「国道線」:宇部中央~下関駅前

・サンデンバス「竹の子島線」:下関駅前~竹の子島(彦島の最西端)

※九州方面へは、サンデンバス国道線の「御裳川(みもすそかわ)」バス停下車、関門人道トンネルで北九州市門司・和布刈地区へ。

 JR岩国駅から西へ向かう鉄道路線は、海まわりの山陽本線、そして山陽本線の短絡線として作られたものの、勾配が険しくローカル線に格下げになった岩徳線の2本があります。岩国から徳山に向かうバスはその後者、岩徳線沿いの国道をひた走り、蒸気機関車が悪戦苦闘した「欽明路峠」を、こちらも連続するヘアピンカーブをウネウネと下りていきます。

 このあと山口県内では所要時間にして60~120分のロングラン路線が続き、乗り継ぎもかなりスムーズです。全国では消えた「都市間の路線バス」が、山口県内では高確率で残っているのです。

 山口市の阿知須では、地域の中心となるスーパーの軒先までバスが入ります。宇部では交差点一帯が実質的なバスターミナルとなっている「宇部中央」での乗り継ぎに注意しましょう。

 下関市内に入ると、バスが通る国道2号線は道幅・路側とも一挙に広くなります。これは下関市長府から下関駅方面に「山陽電気軌道」の路面電車が走っていた名残りで、いまもバスは社名変更した「サンデン交通」によって運行されています。西側へひた走るバスの窓にはやがて、関門海峡を通過するタンカ~がほぼ絶える事なく行き交い、直線距離にして2kmほどの九州・和布刈(めかり)地区がその向こうにはっきりと見えてきます。

 本州で旅を完結する場合、下関駅で終点にしてもよいですが、どうせならその先まで。本州と橋でつながっている彦島をひた走り、そのさらに西に浮かぶ竹ノ子島へ通じる橋のたもとまでバスが出ています。

※ ※ ※

 なお、乗り継ぎおよそ50回におよぶ今回のルートは、1週間ほどかかります。