ムスコス6y2m

子ども部屋の棚の上


  なぜ、小学校受験

ムスコスにとってより良い就学環境はほかにあるのではないか。

 

そう思うようになったぴの家夫婦は、小学校受験を考えるようになる。

 

年長の夏に。

 

 

もう、まじめに、ガチで小学校受験をしているご家庭にとっては

は?今から?冗談でしょ?

という時期だと思う。

我々夫婦は小学校受験未経験者、小学校受験とは何たるかもよくわからぬまま、受けてみるか なんてのりで突っ込んでしまったわけだ。

 

実は、2歳から通い始めた幼児教室は年長時も通い続けていた。

小学校受験に特化した教室ではなかったが、それに対応したプログラムも用意されており

本人が楽しそうにしていたのでそれらしきこともやってもらっていた。

が、本気でお受験しようなんて思っていなかったので

宿題のプリントはやったことがなかったし

家で特別な勉強や運動特訓もやっていなかった

ゆるーい教室なので、受験の意思の確認もされなかった

もちろん、学校見学も行ってない模試はすすめられたけれど一度も受けていない という状態。

 

公立の小学校をどうしても回避したい、と思っていたわけではない。

両親とも公立小出身、そこで学ばなければ今の我々はないわけだが

母に関しては公立小で色々辛い思いを抱えて過ごしていた過去がある。

やっと自分を解放できたのは、進学校に入学して自分と似た価値観と興味を共有できる友人を得てからであったことを思うと

ムスコスの世界観や興味を否定せず伸ばしてくれるより良い環境は別にあるのかもしれないと思うようになったのだ。

 

行かせたい私立の小学校があったわけではなかった。

そして私立の対策をするにはあまりに受験を決意するのが遅すぎる。笑

ムスコスの特性を叩いたり排除したりしないで、伸ばしてくくれる先生のいるところがいい。

研究校がムスコスには向いているのではないかと思い、国立小学校の受験を決めたのである。

 

 

 

  今更ですが、受験しようと思うんですけどどうしたらよいですか?

教室の先生にまじめに相談したのが年長8月。

 

模試も一切受けていないし、試験の雰囲気に慣れた方がいいから私立は受けておいた方がよい、受けるなら見学必須と教えられ、慌てて私立の小学校を1校見学。

 

工作は得意なので、特に集中して取り組む必要はない。

・運動も問題ない。

・ペーパー演習と面接練習は足りないと思うから頑張って。

・行動観察は課題かも、何せ楽しみすぎちゃうから・・・・・。

 

教室の先生の言葉をうけて

家では大量にもらっていたけれどまったくやっていなかったプリント演習に取り組んだ。

 

実は、お教室でやっていること全く把握していなかったので

(見学もできるけれど、していなかった笑)

ムスコスは何ができて、何ができないのか理解するところから始めた。

季節の行事や常識的なものはぽろぽろ抜けるので重点的にやったが

それ以外は結構ちゃんとできる。

特にびっくりしたのは図形の問題。

形をひっくり返したり回転させたり条件に従って操作するのが得意で

課題をすごいスピードで完成させることができた。

ムスコス回答を見ても、瞬時に母がそれを正解かどうか判断できないものも多く

初めて、図形が得意であると気が付いたのだった。

 

なんか、ペーパーは心配なさそう。

あとはやっぱり、行動観察かしら・・・・・。

 

指示を理解し、その通りに動いたり

お友達とグループを作って何か課題を成し遂げたり

積極性とか機敏性とか、そのあたりの心配はなかったのだけれど

確かに先生がいうように

楽しくなっちゃうと指示通りに動かないことがある

あとは、お友達の邪魔をすることはないが

お友達を待てなくて手伝おうとしたり

より良い(と本人が思う)場所に黙ってブロックを移動してしまったりすることがあった。

 

あと、動かないで待つ、ということが一番の課題だった。

 

ムスコス、楽しくなっちゃうので早く自分も参加したいのだ。

なので、体を動かさずに待つということが難しかった。

 

行動観察はマッチすれば彼の良さを大いにアピールできる試験だったが

課題によっては短所を浮き彫りにするものだった。

 

 

 

 

  そして、受験

模試を受けていなかった我が家は

とにかく国立前に私立を受けておいた方がよいと言われ出願。

 

受験を決める→学校見学に行く→願書を用意する→面接を受ける→試験を受ける

 

ここまでわずか3か月。

怒涛の準備をして 何とか合格

 

国立はこのコロナ禍でさらに抽選が厳しくなったけれど

ムスコスが受験するころは例年通りの抽選率だったので、幸い抽選落ちで受験できないということもなく。

 

当時教室の先生に言われていたのは

 

  • ペーパーはできる、数え間違えとかしなければ全く心配ないムスコス数が多くなるとよく数え間違った・・・・)
  • 運動も工作も心配ない
  • 行動観察は楽しくなりすぎないように注意してね



で,受験の結果はというと
落ちました。

今にして思えば当然ですね。
甘くないということです。




試験当日,ムスコスは試験官の前で

椅子から転げ落ちたらしい。

付き添いしていたのは夫なので母は後からその話を聞いて

真顔あ、落ちたな

と確信。ちゃんと不合格でした。
他,集団遊びですっごく面白かったと言っていたので、『面白かった』ということはきっとそういうことかな,とも。

実際のところペーパーがダメだったのかもしれないし
面接受け答えが問題だったのかもしれないし
面白すぎた行動観察がダメだったのかもしれないし
その全部かもしれないし
本当の不合格理由はわからないけれども


待ち時間に椅子から転げ落ちるような子どもは小学校受験に向いていない

ということです。



教室で一緒だった他の子どもたちが合格していて
ムスコスが不合格だったので先生たちには大変驚かれましたが
先生,そういうことです。
ムスコスですから。



合格をいただいていた私立小は初めから通わせるつもりがあったわけではないし
そんな生徒に入学されても学校側に申し訳ないので辞退している。
そんなわけでムスコスは地元の公立小学校に通うことになった。



  ​受験の影響


不合格ではあったけれど,我が家は挑戦して良かったと思っている。
  • ムスコスの空間認識能力が高いということに気がついたこと
  • どんどん難しい課題を乗り越えていくのが好きなタイプだと分かったこと
  • 朝学習の習慣がついたこと


にっこりママ,今日の朝は何やる?
というようになったので、学校入学までに朝の時間を使って色々なパズルやドリルをやらせるようになる。

小学校受験の点図形は物足りなくなっていたので
サイパーを投入したらすごく喜んでやり始めた。


サイパーを全てやり終えた後は,立体図形の回転もやらせたくて
下の問題集も購入。これくらいしか,立体の回転の問題集は見つけられなかったけれど他にもあるのかしら。
この天才ドリルシリーズは他にもいろいろ持っていてとても良い問題集だけれど,ちょっと高い。と個人的には思っている。
受験終了後から下のようなパズルも。
なぞぺーは他のシリーズも持っていて,入学後の休校期間に主に取り組んでいた。
子どもの頃に自分も出会っていたかったと思わせるような楽しいドリル。
こちらもおすすめ,フルカラーで子どもの食いつきが良い。




心配だった就学。
結果として,今特に不適応も起こさず学校に通えているけれど
それは本人の『気にしない』性格があってのことで
問題がないわけではない。

小学校が彼の世界の全てになってはいけない
他にも彼の居場所を作ってあげなければ

入学後はその思いから学校以外の活動に力を入れるようになる。