Q:
胃潰瘍の原因菌として知られるヘリコバクター・ピロリはウレアーゼを発現してアンモニアを産生し、局所的に胃酸を中和することで胃内での生息が可能 との事ですが、胃潰瘍って胃酸が多い状態ですよね?
なんで胃酸を中和してくれるヘリコバクター・ピロリが胃潰瘍の原因になってしまうんですか?
A:
ピロリ菌がウレアーゼによって産生するアンモニアや炎症性サイトカインがよって粘膜に炎症を起こし粘膜障害をきたします。たしかにアンモニアの塩基で中和されたり、炎症により胃酸分泌は抑制されますがその少ない胃酸でも障害された粘膜には潰瘍を作るのです。
この回答をうけて
ウレアーゼは尿素を二酸化炭素とアンモニアに分解するだけでなく
炎症性サイトカインをも産生し、その炎症性サイトカインにより胃粘膜障害を起こすという。