「あの人かわいそう」
そこに漂うのは、
やさしさに混ぜこんだ、
優越感じみた蜜。
こんにちは。
カウンセラー・心屋塾認定講師
星野えみ（えいみー）です。
「あの人、かわいそう」
そう言う時点で、
うっすらと、
無意識にでも、
自分のことを、
優位に感じてはいないか。
わたしの方が、上である。
わたしの方が、ましである。
わたしの方が、優れている。
もしくは、
自分の劣等感を投影してはいないか。
あの時のわたしを見ているようでかわいそうだ、と。
あの時のみじめなわたしを見ているようでかわいそうだ、と。
子どもを見て、
かわいそうと思う。
友だちを見て、
かわいそうと思う。
テレビの中の、知らない人を見て、
かわいそうと思う。
「あの人、かわいそう」は、
相手のことをしんみに思っているようで、
その実、
自分のことを中心に考えている気がする。
そして、自分に酔っている。
相手のことを、
自分とはまるで違う個人であり、
その個人の選択で生きていることが分かっていれば、
そんな、
やさしさのような、
慰めのような、
そして、優越感をまとった言葉は出てこない。
誰かをかわいそうに思うことで、
自分の優越感や、過去の劣等感を満たしていくのは、
やめにしたいものだ。
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