つよし☆レシピ -799ページ目

おっさんラプソディ

バイト関係で、ある飲食店へ、ヘルプ要員に駆り出される、の巻。


そこは立飲みスタイルのお店で、焼きトン、もつ焼、おでんなんかも出してます。
路地裏のなかなかオツなお店。



宜しくお願いします!とお店に参上すると、店長さんがぽつんと佇んでました。





『4月の最後の日に、いきなりみんな辞めたんだよ。それで俺が急遽まかされてね。俺もまだ三日目で(仕事のノウハウなど)詳しい事わかんねぇんだよ。はは』





何があったんだ。笑





不安×不安。
ふたりきりで店を構えつつ

さて、オープン。



30分くらい経っても誰一人訪れる気配がない。







不測の事態とはいえ彼には当然責任がある。
売上とゆう結果を、叩き出さなければならない。
俺はそこに食らい付き、見事にお力添えをせねばならない。





自分に何が出来るのか、何をすべきなのか、俺はくちびるを噛み締めて、俳優の道、その先の舞台を見詰めていた。
この店長さんが抱える重圧を照明に。音響は店内にこだます90年代のJ-POPだ。





すると
ようやく1人の会社員が
『生ビールちょうだい』と慣れた様子で飛び込んできました。


店長、ビールを差し出し良い笑顔。




カウンター越しに向き合うおっさんふたり。

内心嬉しくて仕方がない店長、いち早く人員や店の変化を察して少しツンとした常連風の客。

その距離50cm




あたかもふたりの距離を確かめ合うように。

そして、わずかな静寂。






その時




♪~




聞こえてきました




繰り返し流れるJ-POPのナンバーから







米米CLUBで






『君がいるだけで』




(著者注*ここからはメロディーを奏でながらお読み下さい)



♪たとえばぁ


店長『(会心の笑みで会話第一声)良く来られてましたよね?』


君がいるだぁ♪


客『(ぼそっと)前の店長がいた時はね…。』


けーでぇ♪


店長『…。(俺ぢゃダメか…ばりに少し切ない顔付きになる)』


心がー♪


客『ココ美味しいからね。まぁ味は変わんないでしょ。串、焼いてもらえるかな、店長!笑』

店長『(折れそうだった心を悟られないように持ち直して)…そうですね!何から焼きましょう!』


強くなれるーことー♪


・・・・・・・・・・


♪何より大切なものを気付かせてくれたねー…♪と店長が思ったかどうかはわからねぇが、

俺はそれから閉店まで、職務をまっとうし続けるのであった。




なんのこっちゃ。




だってあのタイミングで米米CLUBだよ
つよし★レシピ




このお客さんが一時間程で帰られた後すぐ、実は店内がとんでもない事になりますが、それはまた別の機会に…☆