改名。
わたしがシェフの名字になって、5年目に入った。
なんで結婚なんてしたのだろう…。と1日1回は悩むけど(笑)
誰にも話したことのないエピソードがあるのだ。
わたしの母はいつも忙しく、あまり甘えたことがない。
高校の時、自宅の最寄り駅に着いたら土砂降りの雨だった。
公衆電話は長蛇の列。
やっとのことわたしの番になり、自宅に電話を掛けた。
何コール鳴らしても出ない。
諦めて切ろうとした時、寝起き?イヤイヤ。機嫌の悪い母が出た。
『雨すごいの!迎えにきてもらえないかな?』
子供なりに気を使い、丁寧にお伺いを立てたつもりだった。
少しの希望を胸に返事を待った。
『ママが留守だと思って走って帰っておいで』
『わかった』
と。周囲はお迎えを待つ人や雨宿りの人、家族らしき人と楽しそうに帰る人。
わたしはそんな中、雨に涙を紛らわし、走って家路に着いた。
いつかわたしがお母さんになったら、絶対に子供を迎えに行くんだ!と今でも強く誓っている。
だからわたしは付き合う人にも、少しの希望を見出すため、必ず雨の日は迎えにきて。と頼む癖がついた。
全敗。
一度も迎えにきてもらったことがない。
でも。
シェフは…。
付き合ってしばらくした時にそのお願いをする時が来た。
駅に着き、希望は1%。
携帯を鳴らす。
『雨がすごいんだ。(実際はそうでもなかったんだけど)迎えにきてくれない?』
電話の向こうで何やらテレビの声。
やっぱダメかなぁ…。と希望がゼロになりかけた瞬間
『いいよ。寒いからどっか入って待ってな。』って。
5分くらいたったかな。向こうから傘を片手に持って、もう片方の手で傘をさしてくる人が見えた。
あの人は。
あの傘を持ってる人は。
隣で待ってる学生でもなく、サラリーマンでもなく。
間違いなくわたしを迎えにきた。
今日は濡れなくていいんだ。
これからは濡れないんだ。
そう思うと涙がポロポロ出ちゃって。
目の前に立っても本人を認識出来ないくらい涙が出て。
『どうしたの?』
って泣いてるわたしに傘さしてくれた。
あの日雨が降らなければ、わたしは今の名字になってなかった。
今は毎日『コノヤロー!』とケンカをし、結婚しなきゃよかったよ(怒)とブーブーいってるけど。
雨が振ると思い出す。
腹立つシェフの優しさを。
なんで結婚なんてしたのだろう…。と1日1回は悩むけど(笑)
誰にも話したことのないエピソードがあるのだ。
わたしの母はいつも忙しく、あまり甘えたことがない。
高校の時、自宅の最寄り駅に着いたら土砂降りの雨だった。
公衆電話は長蛇の列。
やっとのことわたしの番になり、自宅に電話を掛けた。
何コール鳴らしても出ない。
諦めて切ろうとした時、寝起き?イヤイヤ。機嫌の悪い母が出た。
『雨すごいの!迎えにきてもらえないかな?』
子供なりに気を使い、丁寧にお伺いを立てたつもりだった。
少しの希望を胸に返事を待った。
『ママが留守だと思って走って帰っておいで』
『わかった』
と。周囲はお迎えを待つ人や雨宿りの人、家族らしき人と楽しそうに帰る人。
わたしはそんな中、雨に涙を紛らわし、走って家路に着いた。
いつかわたしがお母さんになったら、絶対に子供を迎えに行くんだ!と今でも強く誓っている。
だからわたしは付き合う人にも、少しの希望を見出すため、必ず雨の日は迎えにきて。と頼む癖がついた。
全敗。
一度も迎えにきてもらったことがない。
でも。
シェフは…。
付き合ってしばらくした時にそのお願いをする時が来た。
駅に着き、希望は1%。
携帯を鳴らす。
『雨がすごいんだ。(実際はそうでもなかったんだけど)迎えにきてくれない?』
電話の向こうで何やらテレビの声。
やっぱダメかなぁ…。と希望がゼロになりかけた瞬間
『いいよ。寒いからどっか入って待ってな。』って。
5分くらいたったかな。向こうから傘を片手に持って、もう片方の手で傘をさしてくる人が見えた。
あの人は。
あの傘を持ってる人は。
隣で待ってる学生でもなく、サラリーマンでもなく。
間違いなくわたしを迎えにきた。
今日は濡れなくていいんだ。
これからは濡れないんだ。
そう思うと涙がポロポロ出ちゃって。
目の前に立っても本人を認識出来ないくらい涙が出て。
『どうしたの?』
って泣いてるわたしに傘さしてくれた。
あの日雨が降らなければ、わたしは今の名字になってなかった。
今は毎日『コノヤロー!』とケンカをし、結婚しなきゃよかったよ(怒)とブーブーいってるけど。
雨が振ると思い出す。
腹立つシェフの優しさを。


