目が覚めたら

少し そのまま…

ゆっくりと 呼吸をして

己を包む 全てを感じ取る


明けてゆく朝

真昼の静けさ

切ない暮れ方

それとも

夜の安堵の中で


触れるものの硬さ あるいは柔らかさ

温かさ 冷たさ

鼻腔をくすぐる香り

聴こえている物音の色合い

見える広さと奥行きと 明るさを


しばらく

その先にあるものを想像して…


身体を起こす

立ち上がる

足に掛かる自分の重さを見つけたら

ゆっくり 周りを歩いてみる

腕を振りながら

伸びをする


息が苦しくなったら

風を入れる

と…

外は何時-いつ-の空だろうか


道行く人の服装や

街路樹や 草に花

鳥や虫に

季節を計る事も出来るだろう


確かめたくてドアを開ける…


おめでとう-お帰りなさい-

世界は そこに在ったのだから