今日は。今日も穏やかな秋日和の一日ですが、午後3時、こんな日にはコーヒーカップ片手にクラシック音楽でも聴いてのんびり過ごしたいですねぇ。
皆さまご存じのベートーヴェンの傑作、ピアノソナタ「ハンマークラビーア」は、ベートーヴェンが聴覚を失った頃に作られたものですが、ピアニスト辻井伸行さんが当時20歳の時、アメリカでの第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールにおいて、一次予選で演奏した曲目でもあります。この作品は長大で、演奏が極めて難しいと言われる曲目だそうです。
辻さんはこのコンクールで見事優勝されましたが、辻さんの人間としての限りない力には圧倒されます。
全盲の辻伸行さんの逸話の一つに、もし一日、目が見えたら最初に見たいものは何ですかの問いに、「お母さんの顔が見たい、一度だけ顔が見えたら次の日からもう見えなくなってもいい」と言われたそうです。また、コンクールで優勝したメダルを一番最初に「日本で留守番する父に見せたい」とも。これも辻井伸行さんの純粋で素直な人間性が伺われる逸話だと思います。
辻さんは常に「ベートーヴェンは障害があってもそれを乗り越え、素晴らしい作品を残してくれた。その魂に寄り添い、作品の真意を表現し、聴衆の方々と共にベートーヴェンというひとりの偉大な人間に近づきたい」と語ってみえるそうです。
ベートーヴェンの有名な言葉に「悩みを突き抜けて歓喜に至れ」とありますが、苦闘の中で掴んだ「心の宝」、魂の叫びなのですね。
難しいことではありますが、僕も何があっても前へ進む日々でありたいものです。
辻井伸行さん
