2017年7月20日
日本老年医学会より
高齢者高血圧診療ガイドライン2017が公表された。
以下ガイドラインより一部抜粋
III-CQ1 高齢者高血圧の降圧薬開始基準となる血圧値と到達目標の血圧値はいくつか? a)65~74 歳と75 歳以上,b)フレイルおよび認知症,c)糖尿病,CKD,脳心血管病などの合併患者
【要約】
a)65~74 歳には 140/90 mmHg 以上の血圧レベルを降 圧 薬 開 始 基 準 と し て 推 奨 し, 管 理 目 標140/90 mmHg 未満にする.(推奨グレード A)
75 歳以上では 150/90 mmHg を当初の目標とし,忍容性があれば 140/90 mmHg 未満を降圧目標とする.(推奨グレード A)
b)自力で外来通院できないほど身体能力が低下した患者や認知症を有する患者では,降圧薬開始基準や管理目標は設定できず個別に判断する.(推奨グレードB)
c)糖尿病,蛋白尿を有する慢性腎臓病(CKD),脳心血管病既往患者では,年齢による降圧目標よりも高値の血圧値を降圧薬開始基準とする.降圧目標は,まず年齢による降圧目標を達成し,忍容性があれば,過度の降圧に注意しつつより低い値を目指す.(推奨グレード B)
IV-CQ1 高齢者の降圧薬選択において第一選択薬はあるか?
【要点】
●高齢者の降圧薬選択においては心血管病予防の観点から第一選択薬は若年者と同様に Ca 拮抗薬,ARB,ACE 阻害薬,サイアザイド系利尿薬とする.(推奨グレード A)
●心不全,頻脈,労作性狭心症,心筋梗塞後の高齢高血圧患者に対しては β 遮断薬を第一選択薬として考慮する.(推奨グレード B)
●骨折リスクの高い高齢者には他に積極的適応となる病態がない場合,サイアザイド系利尿薬を第一選択薬として特に考慮する.(推奨グレード B)
●誤嚥性肺炎を繰り返す高齢者には,ACE阻害薬の投与を第一選択薬として特に考慮する.(推奨グレードB)