先週日本テレビのドラマ『過保護のカホコ』が最終回を迎え放送が終了した。

…と書き始めて下書き保存というか放置したのが、

先月9月18日でした。。。。

 

 

 

『過保護のカホコ』の1~4話あたりは無茶苦茶ひきつけられたのでした。

 

・はじめ君の描いたカホコの絵を見て、心を震わせ感動したカホコ、

・初めて人の悪意に触れて、どうしたらいいか分からないカホコに理解を示したはじめ君の言葉、

・思いっきり泣き崩れるカホコ、

・はじめ君を相手に、ネットで仕入れた情報をもとに告白の練習をするカホコ、

・はじめ君のことをケチョンケチョンにけなすママに、全力でブチ切れたカホコ、

・カホコとの交友を絶つように言われたが、ママに真剣に交際をお願いした真っ直ぐなはじめ君、

…などなど

しびれた。しびれまくった。

 

 

… … で、最終回を迎えて、

また録画したのを1話から4話まで一気に見返したときに、

ふと、思い出したのが、

1987年放映の『オヨビでない奴!』

だった。

 

カホコもオヨビでない奴!も脚本は、

遊川和彦氏だ。

 

 

カホコやオヨビでない奴!の他にも

いくつか遊川さん作品で好きなものがある。

 

上記2作品と同系統の『恋がしたい恋がしたい恋がしたい』

これも、渡部篤郎さんと水野美紀さんのやりとりが好きだった。

 

遊川さんは

もう一方で圧倒的な毒薬系統のドラマも描く。

有名なのはキャストを言うまでもない『女王の教室』

 

ちょっとマイナーかもしれないが、

『リミット 刑事の現場2』

武田鉄矢さんがきれいごとを一切排除した刑事を怖演している。

 

 

ぼくは一回も見ていないが、

近年の話題作としては

『家政婦のミタ』『純と愛』も

遊川さんのシナリオだ。

 

 

… … カホコにしても、はじめ君にしても、

『女王の教室』の

阿久津真矢(天海祐希さん)、神田和美(志田未来さん)にしても、

そして、『オヨビでない奴!』の

風間遊介(高橋良明さん)、岡崎亜紀(磯崎亜紀子さん)にしても、

キャラクターの作り方、セリフのやり取りが、

すっばらしく!ぼくのツボに嵌まる。

 

 

メインキャラクターだけではなく、脇をかためるキャラクターもしっかりとしている。

 

遊川脚本を

演じる役者さんたちは皆、

活き活きとしていて

演じることを心から楽しみ、

そして、そのキャラクターに吸い込まれていっているような気がする。

 

脚本のすっばらしさと

役者さんの力量と

演出家(監督)の実力と、

そして、音楽担当者のセンスのよさが、

際立っていると思う。

 

 

 

『オヨビでない奴!』は

ドラマ『うちの子にかぎって』の雰囲気・テイストを継承した作品だ。

 

主人公の高橋良明さん、ヒロインの磯崎亜紀子さんも

うちの子にかぎってで

キラリと光る演技ぶり、芸達者ぶりを評価されて

オヨビでない奴!のメイン・キャストに抜擢されたのだと思う。

 

『うちの子にかぎって』で

磯崎亜紀子さんがヒロインを演じた回の

「転校少女にナニが起こったか」

も、無茶苦茶しびれた。

一回見て、早く再放送を願った。

絶対録画せねば、しなくてはならない!

…と思ったからだ。

※ネット配信もYouTubeなんてものもない昭和だから

※ちなみにこれもひょっとして遊川さん作品と思って調べたら

伴一彦さんでした。

伴さんは『パパはニュースキャスター』とかやはりヒットメーカーです。

 

 

 

話があっちこっち飛びますが、、、、

「もと」に戻しますと、

 

『オヨビでない奴!』の

遊介くんと亜紀ちゃんを思い出したんですね、

カホコとはじめ君を見ていたら。。。。

 

オヨビでない奴!は、

祖父役の植木等さん、父役の所ジョージさんに代表される

無責任適当いい加減C調なエピソード回を中心としながらも、

遊介・亜紀・そして仲村宏二朗を交えた

片思いの構図、微妙な三角関係、

亜紀に惹かれていくが

思いを隠し

宏二朗をすきな亜紀を応援する遊介、

…が描かれるいくつかの回が、すっばらしく秀逸!

 

…あと、田村正和口調の生徒会長が出てきた回も忘れがたいですが。。。

 

 

脚本も

演じた子役たちも

演出も、

そして音楽も、とにかくすっばらしい!

 

ちなみに、仲村宏二朗の名前で、ん?なんだっけ?とかニンマリした方は、昭和ですね(笑)

 

 

最終回で、

いったんは亜紀に「お前みたいなぶっそうな奴、だれがすきになるかよっ」

…と素直になれなかった遊介、、、

 

 

しかし、最後の、空港のシーンで、

人込み、喧噪のなか、

「俺、やっぱり素直じゃなかった!」に続く

亜紀への思いを告げた言葉、

声を張り上げるシーンは、

それまでの、

ため・モヤモヤ回を見事に回収しきった名場面だと思います。

 

 

かれこれもう30年も前の話になるんですけどね。

 

久々に見返して、感動してしまいました。

 

 

大切に保管していたわけではなく、

ただラックの中に置いていただけのVHSのビデオテープですが、

しっかりと今でも再生出来ました。

すっばらしい!

※未だにVHSのビデオデッキやレコードプレーヤーは、たまに活躍してくれます。

※『オヨビでない奴!』はDVDにもなっているが、著作権や大人の事情で、

なんと、BGMが差し替えられているとのこと。これは名場面の魅力が半減してしまうのでは?

 

 

そして、

もっとも残念、悔やまれるのは、

活躍を期待された高橋良明さんは、

若くしてバイクの事故でお亡くなりになったことです。

 

合掌