「どうもーどうも フラジ~ルですー」
「お願いしますー ありがとうございますー」
「あーありがとうございますー ねっ 今、予防マスクをいただきましたけどもね」
「ありがとうございますー」
「こんなん なんぼあっても良いですからね」
「一番良いですからね」

「品薄ですからねー今 有り難いですよ ほんとにね」
「せっかくやからマスクしたまま漫才やりましょか?」
「ゆーとりますけどもね」
「いきなりですけどね うちのオカンがね 好きな番組のオープニングがあるらしいんやけど」
「あっ そーなんや」
「その名前をちょっと忘れたらしくてね」
「好きな番組の名前忘れてもうて どうなってんねそれ」
「でまあ色々聞くんやけどな 全然分からへんねんな」
「分からへんの? いや ほな俺がね おかんの好きな番組 ちょっと一緒に考えてあげるから どんな特徴ゆうてたかってのを教えてみてよ」
「人の瞳が画面いっぱいに出てきて、チャンチャンチャーーーーン!、て衝撃的なテーマ曲のやつやって言うねんな」
「おー 火曜サスペンス劇場やないかい その特徴はもう完全に火曜サスペンスやがな」
「火曜サスペンス劇場なぁ」
「すぐ分かったやん こんなんもー」
「でもこれちょっと分からへんのやな」
「何が分からへんのよー」
「いや俺も火曜サスペンスと思うてんけどな」
「いやそうやろ?」
「オカンが言うには 死ぬ前の最後の番組もそれで良いって言うねんな」
「あー ほな火曜サスペンス違うかぁ 人生の最後に見る番組が火曜サスペンスでええ訳ないもんね」
「そやねん」
「火曜サスペンスはね まだ自分が死なないから、人が何人も死ぬシーン見てられんのよあれ」
「そやねんな」
「な? 火曜サスペンス側もね 最後の番組に任命されたらプレッシャーよ、あれ」
「そやねんそやねん」
「火曜サスペンスってそういうもんやから ほな火曜サスペンスちゃうがなこれ」
「そやねん」
「あれほなもう一度詳しく教えてくれる?」
「オープニングで、なんであんなにガラスの破片が飛び散ってんか分からんらしいねん」
「火曜サスペンスやないかい その特徴はもう完全に火曜サスペンスやがな」
「分からへんねんでも」
「何が分からへんのこれで」
「俺も火曜サスペンスと思うてんけどな」
「そうやろ」
「オカンが言うには 早く来週になって続きが見たいって言うねんな」
「ほな火曜サスペンスちゃうやないかい 火曜サスペンスはねー 一話完結やから見てられんのやで」
「そやねんそやねん」
「3ヶ月も12回も続けて見よう思わんからね、そういうカラクリやからあれは」
「そやねんな」
「火曜サスペンスちゃうがな ほな もうちょっとなんか言ってなかった?」
「ヒロインが徐々に追い詰められて行く臨場感がリアルや、言うねんな」
「火曜サスペンスやないかい 火曜サスペンスのオープニング言うたら、ヒロインが振りかえった時に、こう、わぁぁぁ~~~!みたいな怖いもの見たさやから」
「分からへんねんだから」
「なんで分からへんのこれで」
「俺も火曜サスペンスと思うてんけどな」
「そうやろ」
「オカンが言うには 孫を保育園に迎えに行くと いつも保育士さんと孫が一緒に見てるいうねん」
「ほな火曜サスペンスちゃうやないかい 保育園で火曜サスペンスなんか見てへんよ、あれは。おかあさんといっしょ、やからね保育園では」
「せやねん」
「火曜サスペンスちゃうがなほな ほなもうちょっとなんかゆうてなかったか?」
「まさかあの人が犯人だったとは思わなんだ 言うねんな」
「火曜サスペンスやないかい 身近なところに犯人おるいうのが火曜サスペンスの生命線やからね。 火曜サスペンスや絶対」
「分からへねんでも」
「なんで分からへんのこれで」
「俺も火曜サスペンスのと思うてんけどな」
「そうやて」
「オカンが言うには ジャンルでいうたらバラエティやっていうねん」
「ほな火曜サスペンスちゃうやないかい ジャンル全く分からんけど バラエティだけではないねんあれ な? 飛び込みでお店に交渉するドキドキ感がたまらない、て。それは火曜サプライズやがな!」
「意表を突く ノリツッコミやねんな」
「火曜サスペンスちゃうやないかい ほなもうちょっとなんかゆうてなかった?」
「ラストシーンは決まって断崖らしいねん」
「火曜サスペンスやないかい 奥さん死んではいけない!生きて、生きてその罪を・・、償って下さい! 刑事が必ず言うんやからね」
「そやねん 船越英一郎やねん」
「なんで分からへんのこれで」
「俺も火曜サスペンスと思うてんけどな」
「そうやろ」
「オカンが言うには いつも志村けんが出てる、いうねんな」
「ほな火曜サスペンスちゃうやないかい 火曜サスペンスで、大丈夫だぁ~~~、出てきたら苦情来るわ。アイ~~~ン、出てきたらぶち壊しやからね、あれは。」

 

「ホンマに分からへんがなこれ どうなってんねんもう」
「んでオトンが言うにはな」
「オトンも見てはるの?」
「ちょうど半分のコマーシャルがあけて、10時のタイミングでシャワータイムがある、言うねん」
「それ絶対、土曜ワイド劇場やろ もうええわー」
「ありがとうございましたー」