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最下位デビュー桑田さん「厳しさわかった」
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初挑戦のプロゴルフ下部ツアーで最終ホールを終え、笑顔を見せる桑田さん
 「50歳になる頃に(プロを)目指せる力をつけたい」。

 巨人の元エース桑田真澄さん(43)が26~27日、岐阜県内で行われた男子プロゴルフの下部ツアー「富士カントリー可児クラブチャレンジカップ」に初挑戦した。

 平均スコアは70台後半という桑田さんだが、慣れない舞台に初日は93、最終日も87と乱れ、通算36オーバー、180の最下位。「厳しさがわかった」と振り返った。それでも、2日間、3パットなしと正確な小技を見せるあたりはさすが。

 「僕は野球人」という桑田さんは、常にゴルフと野球を重ね合わせる。18ホールを2試合分、9ホールを9イニングと考え、「9回3失点(3オーバー)以内で勝ち投手。4失点(4オーバー)で引き分け。5失点(5オーバー)以上なら負け投手」という投手の意識でプレーするという。

 初日は「新人投手」の気持ちで挑んだ。パー3を除き、第1打はすべてドライバー。「緊張で体が動かない」自らの背中を押すように“速球勝負”を貫いた。後半に崩れ、「3失点の後、四球、四球、ポテンヒット、エラーも絡み、最後にガツンと本塁打を打たれた気分」。翌日は一転、ホールごとに攻略法を熟考して臨み、「様々なタイプの打者がいるのと同じ」と、語った。

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 ゴルフは技術と経験がモノをいうスポーツ、と考えられてきた。

 しかし、底辺の拡大と練習環境の整備、そして道具の進化は年輪を重ねることによるアドバンテージをどんどん小さくしていった。

 その結果として若い選手の台頭が目立ち始め、日本には石川遼が現れた。そうした流れの中でここ数年、すっかり埋没してしまった選手たちがいる。肉体的な衰えはまだ小さく、ある程度の経験も積んでツアーの中核を担うべき世代。30代の選手たちである。

 '08年こそ賞金ランク1、2位を片山晋呉と矢野東が占めたものの、'09年は10代の石川と20代の池田勇太にトップ2を明け渡した。昨年にいたっては賞金ランク上位10人のうち30代の日本人選手は8位の兼本貴司と9位の宮本勝昌だけという有り様だった。

 昨シーズンの25試合で30代の日本人選手が勝ったのはわずか7試合。割合でいえば3割にも満たない。シード選手のほぼ半数が30代であることを考えれば、これがいかに少ないかが分かる。若い世代が完全にツアーを牛耳ってしまったのならあきらめもつくが、40代の藤田寛之や谷口徹らが存在感を示している分、あいだに挟まれた彼らへの物足りなさが余計に強く感じられたのだった。

■高山忠洋、近藤共弘、片山晋呉……30代の逆襲がはじまった。

 しかし、やっとというべきか、今季出だしの戦いを見ていると少し雰囲気が変わってきたのかもしれない。

 開幕戦の優勝者は33歳の高山忠洋。

 マスターズ帰りの石川を振り切っての優勝だった。

「遼くんは随所に出てくる闘争心がある。気合いの入った高いレベルのショットをしてくるので、それに応えようと思わされる。向こうの方が一枚も二枚も上手」

 石川との力の差を認めつつも、その相手に勝った高山の優勝は、自らのポテンシャルにオフの努力をかみ合わせて生まれたものだった。

■片山の不調の原因はマスターズでの偉業にあった。

 2戦目のつるやオープンでは33歳の近藤共弘が3年ぶりの復活優勝を手にした。

 足底腱膜炎に悩まされて最近は不満の残るシーズンを送ってきた近藤にとって、たまった鬱憤を晴らした完勝だった。

 彼らだけでなく、矢野東や星野英正といった選手も復調の兆しを見せつつあり、加えて、王者と呼べる38歳がお目覚めの気配を漂わせているのも心強い。永久シードを保持する片山晋呉である。

 2年以上優勝から遠ざかっているとはいえ、片山の場合は伸び悩みや復活という言葉とは少し意味合いが異なる。それは不振の原因が大きなケガや技術的なスランプではなく、メンタル面にあったからだ。

 '08年には日本オープンでツアー通算25勝目を挙げて永久シードを獲得。翌年のマスターズでは日本人最高位タイとなる4位の好成績を収めた。

 171cmの小柄な体を探求心と創意工夫でフルに活用し、「イメージしていた以上の最高のゴルフ」をオーガスタで実現した。その結果、燃え尽き症候群に陥ってしまったのだった。

■マスターズでの燃え尽き症候群からどう復活したか?

 時々思い出したように上位に顔を見せても4日間続かない。少しボギーを叩くと集中力が途切れがちになってスコアを崩す。そんな片山らしからぬプレーが続いていた。

 しかし、今季はついに心に新しい薪をくべることができたようだ。オフの間にメンタルトレーナーにカウンセリングを受け、「モヤモヤを吐き出す」ことで迷いを整理。また、マスターズに出場できず、久々にテレビ観戦を余儀なくされたことも「やっぱりマスターズは見るものじゃなくてプレーするもの」と気持ちをかき立てた。

 開幕戦では最終日最終組で回り、石川以上に高山を追いつめて2位となった。

 単発での活躍ならこれまでにもあったが、今回は2週間後の中日クラウンズでもプレーオフ進出にあと1打に迫る3位に食い込んだ。今年の片山は本当に違うかもしれない。そう思わせる最終日の粘りだった。

■同組の石川は「小学生の頃に描いてたマンガみたい」。

 片山と初めて最終日最終組となったことに対し、石川は開幕戦の時にこう言った。

「最終日最終組で片山さんと回るというのは小学生の頃に描いてたマンガみたい。夢のようで、ものすごく緊張すると思う」

 片山に競り勝った高山はこれまでの優勝とは違う喜びをかみしめた。

「晋呉さんがプレッシャーをかけてくれたから僕もいいプレーができた。晋呉さんを抑えて逃げ切ったのは大きな励みになる」

 現在のツアーでこうした存在感を放ち、ツアーの重しになれる選手はやはり片山だけ。賞金王5回の肩書きは伊達ではないのだ。

 20代までに抱いていた大志は薄れ、選手生活の晩年を考え始める40代の必死さとも無縁。そこそこにやれてしまっているプロゴルファーにとって、30代とはモチベーションを保つのが難しい年頃なのかもしれない。

 それでもタレント豊富なこの年代の選手たちがくすぶったままでは困る。

“谷間”を埋めるような彼らの活躍があれば、ツアーの風景はより鮮やかになるはずである。

(「青春GOLF ——石川遼に密着!」雨宮圭吾 = 文)

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 ゴルフ・日本プロ日清カップ第2日(13日・兵庫小野東洋GC=7158ヤード、パー71)——37位スタートの石川遼は3バーディー、1ボギー、1ダブルボギーで回り、通算イーブンパーでホールアウト。

 大会4度目の出場で初の予選通過を確実にしている。

 ホールアウトした中では松村道央、河井博大が通算4アンダー。藤田寛之、武藤俊憲が3アンダー。

 前年覇者の谷口徹、金庚泰(キムキョンテ)(韓国)は2アンダーでプレーを終えている。

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