私の両親は、松本で小さな和菓子屋を営んでます。
祖父は、東信の方からやって来て、和菓子屋を始めたそうです。
父は、高校を卒業後、祖父の仕事を継ぎました。
以来、60年、和菓子を作り続けています。
年末は、お正月のお餅の注文で大忙しです。
私の子供の頃は、父の兄弟たちが代わるがわる手伝いに来ました。
やがて私も、姉も、弟も、手伝うようになりました。
我が家の、年に一度の家族行事みたいなものでした。
私は少し大人になり、
暮れに、家に帰らず、
友人や恋人と過ごした年が何度かありました。
楽しかったけど、
少し心が痛みました。
最近は、毎年、手伝っています。
協力しなければ、乗り切れない我が家の年の暮れ。
何十年も続いてきました。
それが、私たち家族の絆を深め、思いやりを育ててきたのだと、
そう思うと、感慨深い。
私が子供の頃と比べて、
この国は目覚しいほどに便利で豊かになった。
家族で協力しなくても、困らない時代になった。
そんな中、家族で協力し合う必要のある機会が
今でも変わらずあり続ける我が家は、
きっと幸せなのだと思う。