絶対なんてない




毎年のようにライブがあって




TAKの繊細かつ緻密なギターテクニック




稲葉さんの神がかったステージパフォーマンス




当たり前のように、観れると思っていた。




オープニングナンバー



音響の関係かな、そう思っていたけど
ゾクリと背中を震わせる様なハイトーンがなりを潜めている。



続く曲も、その次の曲も



ただただ苦しそうに、でも精一杯に



絞り出す様に歌う稲葉さんの姿…



ファン歴20年以上



物心ついた頃から見続けて来た、神の様な人のボロボロな姿



初めて見た………。



公演の中断も、初めての経験



ダメかと思った



それくらい、カミサマの翼がもぎ取られた様になってしまった。



会場に居る全ての人を、非日常に誘うハイトーンボイスが
シャウトが、完全に封じられてしまっただなんて…。



公演中断のアナウンス
待っている間ほぼ諦めていた、正直。



これからも続くツアー
30年紡いで来た歴史の先は、稲葉さんの声がないと意味を成さない。



無理だけは、して欲しくなかった。


15分くらいだろうか、もっと短かったかもしれない
スポットライトに照らされた顔には、悔しそうな辛そうな歯がゆそうな色が滲んでいた様に感じた。



続けます、こんな所でやめません


そう宣言すると、ライブ続行。



何度も何度も水を口に含みながら、命を削る様な歌声




プロとして失格…



せっかくB’zのライブに来てくれたのに、誰かの心配しないといけないなんて…



何度も謝罪と『ありがとう』を繰り返しながら深く深く頭を下げている、その瞬間



何を想っていたんだろう…




福岡のお客さんは『オトコマエ』と言うけれど、誰よりも『オトコマエ』なのは



言い訳する事なく、逃げる事なくステージを務め上げたアナタであって



ライブ終盤



喉の不調を忘れさせる程、畳み掛けられるC &R



炎の翼を広げた稲葉さんが、ステージ中央に立つ




あぁ、カミサマの翼が蘇った



傷ついたHINOTORIが、本来の輝きを取り戻した。






専門的な事はカケラも分からないけれど、無茶をしている事は手に取るように分かった、今日のパフォーマンス



努めて明るく前向きに笑う稲葉さんを見習って



完璧すぎる人達の、人間らしい部分が見れた



平成最後に、30周年の記念すべき年に
初タイケンをさせてもらった




そう思う事にしようか…




明日、もう今日か………




メンテナンスして、どれだけ回復しているのだろう



2人だけで立ったステージ



不甲斐なくてたまらない、そんな背中に見えた。




私のずーっと見てきたカミサマは、妥協を許さず“B’zのシンガー”



いつもいつも、熱狂させてくれるヒト。




我々のHINOTORIは、伊達じゃない