当時高校生だった私は、純粋で、ある意味今よりもずっと大人で。
目の前に茫漠と広がっている、オトナとか将来とか世界とか・・・
そんなものが憎くて疎ましくて醜くて、真っ向から立ち向かって行って。
早くオトナになりたくて、でもなりたくなくて。
いや、むしろオトナって何なんだとか。
自分はみんなのなかでどういう存在で、どうありたいのかとか。
そんな恥ずかしいこと、毎日毎日悩んでたりして。
こんな頃に恋したあなたへ綴る、私の出さない手紙。
そしてこの手紙は、あなたへの手紙であるとともに、
「私の初恋の人はこうやって別の記憶としてとっておくからね。」
「他の記憶と曖昧にしないから。だから安心してね。」
という、高校生だった私へのささやかなプレゼントでもあるのです。