10月の終わりに腰痛を発症し1月半安静に過ごして日常生活を送るのには問題がないほどには回復しました。

12月9日に開催される、奈良マラソンのフルの部にエントリーしており出場かDNSかギリギリまで迷いましたが去年から出たいと思っていた大会なので出場する事にしました。

出場するからといっても奈良の山の坂道をガシガシ登るのではなく、制限時間の6時間までにゴールにたどり着く事を考えて8.5分/kmペースでならば大会を楽しみながら無理せず参加できるし、もしも怪我が再発したならばリタイアしたらいいやん!と自分にがんばり過ぎないことを条件に出場を決めました。

奈良マラソン当日
朝4時30分起床、6時過ぎには出発予定のはずが?
目が覚めたのが6時20分過ぎ。
フルマラソンは9時スタート。
自宅から奈良駅までは約二時間弱かかる。

寝起きで頭が回らないが、寝坊したのはすぐに理解できた。
自分に冷静になれと言い聞かせて、マラソン大会の朝にまず朝起きて何をすべきかを考えて?
朝ごはんを食べようと思い、ご飯の準備に掛かるが、これではスタートに間に合わないと気付き歯を磨いて顔を洗って荷物を詰めて家を飛び出した。

電車に乗って奈良駅への到着時間を検索すると最短で奈良駅到着が8時半位。

電車の中にはこれからマラソン大会に行きそうな人は一人もいない、近鉄電車に乗ればランナーさんはいるだろうと思いながら近鉄電車に乗るがここにもランナーさんらしき人は見当たらない。

やばいと思うがしょうがない、スタートに間に合わず出走出来なかったらそれまで、諦めて応援に回ろうと思い奈良駅到着後会場を目指した。

会場に到着後、更衣室で慌てて着替えを済ませて、手荷物を預けた。
周りにはまだ人がパラパラと居て、何とか間に合ったかと一安心、近くにいた人にスタートは何時からですか?と質問すると、「9時半スタートですよ」と快く答えてくれた。

「9時半スタートですよ」と聞いてホッとしたのも束の間、その人が僕のゼッケンを見て「フルの部はもうスタートしますよ」と慌てて教えてくれた。

すると会場から『スタート3分前』のアナウンス。

初めての大会で勝手が分からずどうしていいか分からないが選手の行列を見つけて列に並ぼうとすると大会役員の方に止められて、「集合は締め切りました」と案内されたのがこちら。




まあ6時間完走を目指しいるのでスタート位置が少々下がっても問題無い。

何とかスタートできると一安心。
あ〜朝ごはん食べれなかったなと思ったら、もう一個大事なものを忘れている事に気付いた。

スタート前に補給しようと思っていたゼリーを食べ忘れた、しかもレース中に補給用の二つのゼリーを準備していたが、それをカバンに入れっぱなしに気づいた。

1ヶ月半練習無し、朝からの補給カロリー0、道中での自給も出来ないかなり厳しい条件でのスタートとなったがまあしょうがない!

スタートの号砲より約12分遅れでスタートゲートを通過。
有村裕子さんとハイタッチでパワーを頂いてボチボチスタート。

スタートしてしばらくすると1ヶ月半前には絶対奈良マラソンは走れないと思っていたので、スタート地点にたち、沢山のランナーさん達と走れている現実に涙が出ました。

スタートしてしばらくしての写真

約一万二千人の最後尾からの写真

しばらくしての折帰りの写真



道中淡々と5.5のペーサーの後ろを20km手前まで追走するが、給水のタイミングで見失ってしまいペースが掴めないがゆっくりゆっくりと自分に言い聞かせながら進んでいく。

当初ぜんざいは食べる予定は無かったが(甘いものが嫌い)、朝から何も食べてないので食べれる物はなんでも食べていく。

熱々で甘いぜんざいで本日初のカロリー摂取。

途中のエイドではバナナ二切れづつとチョコ2〜3個を貰いながらカロリー補給。

結構しんどい時に豚汁エイドであったかい豚汁雑炊の美味しさと感謝の気持ちで涙が出そうになりました。

今では記憶が飛び飛びで何をどの順序で食べたか定かではありませんが、エイドでの給食が無ければ完走は出来ていないと思うので感謝の気持ちでいっぱいです。



天理大学の折り返しを過ぎると淡々と登りが続く


28km付近の登りから歩き出す人が増えだし、歩く人で路が塞がれなかなか前に進めない。
怪我が再発したら無理せずリタイアすると決めていたし、逆に怪我の再発が無ければ歩きたくはなかったのでゆっくりだけど一歩一歩足を前に出す。

31km付近で大会ボランティアの方が「これが最後の登りです、頑張って」の言葉に勇気を貰い、ひたすら前に前に!

もう登り坂はないと思っていたのに35km地点で距離は短いが急な登り坂に心が折れそうになるが、沿道の「頑張れに」励まされ頑張る。

その後も地味な登り坂に悲鳴をあげる売り切れ寸前の足で頑張る。

何とか40kmまで到着、残り2kmチョット。

チョット走るとふくらはぎがつりそうになる、立ち止まって屈伸をし走り出す、またチョット走るとふくらはぎがつりそうになるの繰り返しでゴールを目指す。

角を曲がると見覚えのある光景
昨日と今日通った道、ラーメン屋さん来来亭
ゴールの奈良でんフィールドは目の前


この道はやすらぎの道という名前がらしいが、見た目では分かりにくいが地味ーな登り坂で41kmを走ってきたランナーにはやすらぎのやの字も感じられない、売り切れた足とガス欠の体では走っても走っても前に進まない名前とは真逆の坂でした。

奈良でんフィールドに入ると有村裕子さんのお出迎えハイタッチでパワーを貰いラスト200m力を振り絞りゴール。

病み上がりで参加を悩んだ大会でしたけど無事にゴールできてホンマに参加して良かったと思える大会でした。

そう思えたのも大会スタッフ、ボランティア、沿道の皆様の暖かい応援が有ったからです。

感謝感謝の思い出に残る大会になりました。
(2日後の朝このおじさんは人生で最大のふくらはぎの筋肉痛に襲われることを今はまだ知らない)