【七転び八起き：①リストラ】

　人生には、今までの生活が一変してしまう事が突然起きる事が時折あります。

　今回は、私が２５年程前、ゼネコン勤務をしていた頃のお話をしようと思います。

　バブルが弾けた影響で、メインバンクのである、北海道拓殖銀行が倒産しました。

　当時、北海道で一番大きなゼネコンで、スキージャンプのオリンピック選手も在籍しており、公共工事をメインに行い（完工高1,700億円程）、運営資金を銀行からの融資に頼っていた為、メインバンクが倒産した後、メインバンクになった銀行は、地元の地方銀行であったので、以前ほど資金が融資出来ない状況になりました。

　その上、バブル景気も終了し、受注工事の激減などの影響もあり、経営状況もかなり、傾いてしまいました。

　経営状況の改善の為、大幅なリストラと業務縮小に伴う各位部署の統合等が行われている中、私もリストラ候補に挙がりましたが、拒否をした所、回避することが出来ました。

　一度目のリストラ（人員整理）をしても、経営状況の回復は、見込まれない為、第２回目のリストラが行われ、前回に続いて、リストラ候補に挙がってしまいました。

　さすがに、拒否して残ったとしても、いずれ退職させられると覚悟を決めて、リストラを受けることにしました。

　10月下旬にリストラが決まりましたが、業務の引継ぎや残務整理の為、11月末までは、出社し、業務を行っておりました。

　当初、リストラ対象者は、再就職が決まるまでは、給料保証する条件でしたが、後日条件が変更になり、3月末迄、給料が保証され、途中で再就職が決まった場合でも、3月末までの給料を再就職の祝い金として、給料保証してくれることになりました。（冬のボーナス含む）

　最終出社後は、持病が有った為、再就職に向け体調のリセットを兼ねて、12月1日から2週間の予定で入院致しました。

　入院中、外出許可をもらい、職業安定所へ赴き、再就職の状況を確認しに行った所、事務系の再就職希望者が沢山おり、求人倍率が20倍以上であることを知り、とりあえず登録だけ済まし病院へ戻り、ベッド上であれこれ再就職について考えを巡らしておりました。

　事務系の仕事で特に資格もない私がこのまま事務職で再就職をしても、いずれ同じ状況になった時、今よりも年齢が上がり、条件も悪くなるので、何か資格を取得しないと駄目であると、考えに変化が生じてきました。

　入院中だった箏もあり、医療関係の資格なら将来的に困ることも無いと考え、看護師・理学療法士・鍼灸師（先輩や後輩が大勢いる）・栄養士（知人）が資格取得の候補に挙がりました。

　まずは、看護師になる為の方法を、看護師に聞いたところ、病院の紹介で看護学校に行く必要があり、自分には病院のつてが無いので、あきらめました。

　次に理学療法士ですが、やはり学校に通わないといけない事と、勉強内容も大変高度で自信が持てないので、やめました。

　鍼灸師も学校に通い、国家資格の取得が必要ですが、学費も高く退職金では足りない点と独立し開業迄に10年程かかるようなので、資金的・年齢的に無理であることを理解しました。

　最後に栄養士ですが、知人に栄養士が数名いる事から、学校を紹介してもらい、話を聞かせてもらった所、学費も退職金以内で何とかなり、授業内容も高度なことを求められていない事や、持病の事も勉強になり、料理が趣味でしたので、私の現在の条件に合っていた為、再就職はせずに栄養士の専門学校へ進むことに決め、高校卒業した18歳の女子ばかりが多く通う専門学校へ36歳のおじさんが学生としてのやり直し人生が、始まる事となりました。

　さてさて、これからどうなる事やら、次回のお楽しみと致しましょう。

#人生をかえた転機は【七転び八起き：リストラ】