【柔道部物語：体育推薦】

　昭和の終わり頃、インターネットやスマホも無く、この上もなく不便で、パワハラなど言葉すら存在しない、理不尽この上もない昭和の終わり頃、自分たちにとって、辛くて厳しい事ばかりでしたが、今にして思い返せば、毎日が楽しくもあり、充実していた日々を過ごしていたように様に感じられます。

　子供の頃から、勉強も運動も苦手で、マンガやテレビばかり見ていた少年時代を過ごしておりましたが、高校1年生の夏休みに、中学の同窓会の時、クラスメイトに誘われて、近所の町道場で柔道を始めた事で、自分の人生が大きく変わっていったと思います。

（大学受験験時には、柔道弐段を取得しておりました）

　大学進学を希望しておりましたが、成績も下から数えた方が早く、勉強などもほとんどしなかった為、大学受験に失敗し、予備校に通っている時、叔父が都内にある武道系大学の空手部と剣道部に知人がおり、その関係で柔道部を紹介され、部活経験ゼロの自分が全国大会常連の強豪校へ体育推薦にて入学する事になりました。（たまたま、体育推薦枠が余った為）

　10月のある日、大学の道場に呼ばれて、稽古に参加し、上級生と乱取りを行った後、監督に呼ばれ、柔道部へ入部の意思を聞かれました。

思い返せば、あれが入学試験だった様に思われます。

　後日、入学準備の為、大学の体育寮内でマネージャーの先輩に色々と受験時の注意点や入学後の生活などを教えてもらいました。

　入学試験は、基本0点でも合格するそうですが、受験番号と名前だけは、間違えないようにと、強く注意を受けました。

　以前、ボクシングのインターハイチャンピオンが余計なことを答案に書き込み不合格になったことがあったそうです。

　合格発表時に体育推薦者の受験番号は、掲示されないと聞いておりましたが、確認の為、合格発表時に掲示板を見に行った所、案の定、受験番号は、掲示されておらず、後日、大学から入学手続きの書類が送られてきました。

　都内に自宅があったので、通学をすると思っておりましたが、朝からトレーニングがある為、柔道部全員体育寮で合宿生活をするとの事でした。

　3月の上旬には、全国各地から、新入生（各県の代表選手レベル）１２名が集められ、部活経験ゼロの自分が、この環境の中で無事にやっていけるのか、期待と不安でいっぱい詰まった、波乱万丈の柔道部物語の始まり始まりです。

　次回は、新入生生活のお話でも致しましょう。

#学生時代の部活動【柔道部物語：体育推薦】