翌日、昨日ほどのつらさはなく、時折鈍い痛みとしくしくするような感覚があるだけで思っていたより動けました。

身体の辛さがなくなったことで、自分以外のことを考える余裕ができました。

すると、昨日の手術や初めてエコーを見たときの様子が思い出され、グッと胸が苦しくなりました。

涙が溢れて止まりません。

ふいにお腹に手を当てて、もういないんだと…

私は1つの命を殺してしまったんだと

ごめんね、ごめんね…

ごめんね、ごめんね…

あのまま自分も麻酔から覚めなければよかったと。

なんで自分はのうのうと生きていられるんだろうと。

生きる資格なんてないんじゃないかと。

死にたくて、消えたくてたまらなくなりました。

二時間から三時間くらい泣き続けた頃には、

もう脱け殻のようになっていて

死ぬ意欲さえわきませんでした。

ただただ横たわり、何も考えずにぼーっとしていました。

そんなとき、彼からLINEが。

仕事の様子を教えてくれました。

急に現実に引き戻され、我に返りました。


彼が帰ってくるから、ご飯の支度をしなきゃ。

慌ててご飯の支度をしました。

何かしていると少し気が紛れました。


しばらくして彼が帰ってきました。

「おかえり、お疲れさま」

「ただいま、その目どうした?」

泣きすぎて腫れた目を見て、彼が異変に気づいたようでした。

「寝すぎてむくんだのかも」

私は顔をそむけて、ご飯の用意をします。

「何?言ってみろ。一人で抱え込むな。」

「昨日のこと思い出して…」

一気に感情がよみがえり、その場に泣き崩れてしまいました。

少し落ち着いて、二人でご飯を食べていると

「お前だけが悪いわけじゃない。俺も悪い。
   だから一人で抱え込むな。
    お前だって子供のためにいっぱい食べてたじゃないか。」

笑って言ってくれたのですが、私にはその言葉がぐさりと刺さって、また泣き出してしまいました。

感情のアップダウンが激しくてしんどかったです。

泣きつかれて寝ようと横になっても、ふと涙がこみ上げてきてまた泣いてしまい、なかなか寝付けませんでした。