今迄は夜20時になると私達は帰ってたから
夜の父の様子はわからずにいたけど
泊まり込みになり
朝に家に帰ってる2~3時間を除き
ずーっと父と一緒
部屋には
付き添いの人が使うベッドが1つ
(病院の売店で確か1日1500円で借りれたと思う)
弟と2人で泊まり込んでたんやけど
ベッドが1つしか無かったから
私は父のベッドの隣に椅子を置いて
父のベッドの柵に頭を伏せて寝てました
そしたら
夜中に父が
目を開けて
「うー」
とか
「あー」
とか言うんです
そーすると私は顔を覗きこんで
父の体を
トントン
と赤ちゃんを寝かしつけるよーに叩く
これを10分毎位
1~2時間位繰り返して寝てくれるとゆー状況でした
でも
やっと寝てくれたと思っても
看護師さんが
体の位置を変えに何回か病室に来くると
また目を覚まして
「うー あー」
と呼ぶから
トントン
の繰り返し……
喋るわけではないけど
不安やったんかな?
そんな毎日を過ごしてたある日
看護師さんが私を指さして父に
「この人は誰?」
って聞いたんです
そしたら
「誰だかわかりません……」
って……
私の事がわからないと……
いつから私の事が分からなくなったのか?
なんで分からないのか?
モルヒネをしてるから?
脳に腫瘍があるから?
理由はわかりません……
でも弟の事はわかってた……
誰だかわからないのは
私の事だけ……
この日から
父の中ではもう
私が誰かわからない人になりました
当時はこの事に悲しさは感じませんでした
「何でやねん(爆)」
とかって言って笑ってた
今思うとこんなに悲しい事はないのにね……