2クール目が終わり

途中経過のMRI結果で


「脳の腫瘍は放射線がよく効いて小さくなりました」

と1番にいい事を言われ

ホッとしたのも束の間

「でも……肺の方の腫瘍が……2個は大きさ変わらず……もう1つに関しては大きくなってます」



この結果は
父と弟と私の3人で聞きました


父の後ろに立ってたから
父がこの時どんな顔をしていたのかはわかりません……

でも私は……




あんなに辛い思いをしたのに……

大きくなってるってどーゆー事!?


信じられない気持ちでいっぱいでした



父は先生に
「手術して取ってはもらえないんですか?」

と言うも
先生は

「取ってもまたすぐに腫瘍が出てくるから手術しても意味がない……」

そー言われ
父はうつむいてしまった


そして先生は
「違う抗がん剤をしていこうと思います でも今は体力を付けて行く事の方が先なので頑張りましょう」

そー言われ
部屋を出て病室に戻りました


病室に戻ると
まだ食べかけの夕飯が……


その夕飯を父は
一生懸命完食してくれた

この時は

頑張ろうと

体力をつけようと言う気持ちがあったからご飯も食べてくれたのだと思います



でも
次の日の朝の先生の回診で
父が泣いたのです



主治医の先生はこの日は外来がある日だったので違う先生が回診に



「どうですかぁ?」

と聞かれ
父は
「ショックでした……」

と一言

「ショックやったかぁ……でもまだ手詰まりになったわけじゃないから まだ薬はあるから!主治医の先生がちゃんと考えてくれてるから!何か目標をもって頑張っていきましょう!何かしたい事とかありませんか?」

と聞かれ
父は

「家に帰りたい……」

そーゆって涙を流しました



私はその状況に耐えられず……
たまらず……
机の上に置いてあったタオルを取り
その状況から逃げるように
病室を飛び出しました



父の前では涙は流せない


病室を出た途端
涙が溢れ
嗚咽を漏らしそうになるのを我慢し
病棟の廊下を人目につかない所まで走り
そこで号泣しました

どのくらいそこで泣いてたのか……わかりませんが

少し落ち着きましたが

目は真っ赤
泣いた事は隠せない

まぁ急に病室を飛び出したんやから泣いたのはバレてはいると思うけど……

やけど
父の居る病室には戻れず……



病棟の廊下の奥がガラス張りになっていて
ソコに椅子が置いてあるんやけど

ソコに座り
外をぼーっと眺めてました


そこへ
さっき回診にきてくれた先生が

「〇〇さーん!」


「すいません……僕何か泣かすような事を言ってしまって……」

と言われ
またもや涙が止まらなくなってしまいました


そんな迷惑な私に先生は

「どうしても帰りたいと思うなら 寝たままでも家には帰れるし ちゃんと考えていきましょう」

と優しく言って下さり
有難く
感謝の気持ちでいっぱいになった







この時は
脳に70個以上の腫瘍があると言われても
「治療すれば元気になって家に帰れる」
そー思ってました

それに
このMRIの結果を聞いても
まだ次の抗がん剤をすれば元気になって家に帰れると……



でもそんなに甘くはなかったのです

父の体力は思っている以上になくなってた

そしてそれより何より

最初は
頑張ろうと!
癌に勝つ!とゆー気持ちがあったのに

その気持ちも徐々に
無くなっていくのです……