前回、

90センチの入隅壁に暖炉を納めるため、

壁寸法ありきで・・・
無理やり収めた結果、

暖炉径は約70センチ。

暖炉自体のプロポーションも変わってしまった。
今回は、90センチ径の暖炉に再チャレンジ!

 
             暖炉8

暖炉の中心部分は、

部屋側へ10センチずれたが、

90センチ壁寸法に巧く納まった。
暖炉のバックボード(防熱の為の壁際パネル)も、

きれいな曲線を描いた。

シンプルな形態で、無理が無い。ヨシ! 

<木の葉>を思わせる平面形態は、

両サイドに調理器を乗せる空間ができた。
暖炉の脇で、簡単な温めぐらいはできるだろう・・・
何か部屋内に、良い匂いが漂ってきそうだ。

生活が見えた!

本来90センチ径を確保したい暖炉だけれど・・・
入隅のコーナー壁にセットすると、

どのくらいの径の暖炉になるか?

 


何とかコーナーには収まる。


この時の暖炉の径は80センチ。
暖炉の外周に5センチの抗火石を巻くと、

薪の燃やせる空間は直径70センチ!

壁への収まりは良い。
灰だし部分を、45センチから30センチに細くした。


全体が細くなったので、

バランス的に・・・どーだろう?


結果、煙突部分と径が同じになり、

30センチ径の円柱途中に、

80センチ径の暖炉部分が
取り付く感じになる。

これも一つの<形態>かとは思う。

太すぎる暖炉の形態を・・・もっと軽やかに!


燃焼面の広さを確保しながら、

外観を軽やかに見せるためには・・・
 

 


床部分に接するところを、細くしてみた。


上から覗き込んだら、あまり見えないかもしれないが、
このように絵にしてみると、かなり軽やか!

胴部で90センチある太さを、

足元部分では45センチ・・・

半分に絞ってみた。

床下の固定部分では90センチを確保し、

コンクリート基礎部分に固定するので、
転倒は防げる。

このような形になると、

壁前に置くよりも、

部屋のど真ん中に置いたほうがと・・・思える。

壁との取り合いを検討してみよう。

存在感のある暖炉・・・
大黒柱に模した暖炉・・・

900ミリの円筒形を天井まで立ち上げると、

存在感がありすぎ?

暖炉部分は、床から1500ミリもあれば完結するので、

その上部を間接照明にとデザインしたのが・・・前回の暖炉。

絵にしてみるとスゴイ!

部屋がこのボリュウムに持ちこたえるか?

 

付加的要素を排除するとこの通り・・・シンプル。

人のサイズに比べて少し太めだが、

薪を並べるにはこのくらいの寸法は必要かと・・・
いってみればドラム缶の中で薪を燃やす感覚?

暖炉の熱を利用した調理機能も配慮したい。


炉の周りにリブ状の棚を設けて、

食材の暖め・・煮込み・・・焼き・・・
これくらいのことは、してみたい。


上部のリンクからは干物をぶら下げて・・あぶり焼き。


週末の生活が見えてくる。

形態・材質に関して・・・今一の工夫を必要とする。

暖炉の形態を、もー少し詳細に検討。

前回、モデュールを基本に暖炉の寸法を検討したが、

これをブラッシュアップし、方向性を絞っていく。


           メモ74

メモ74に描いたように、全高さの中央で絞ってみた。


この高さは天井高が3030だから、

ちょうど中央の1515になる。


目線より下で、暖炉の機能は完結している。
中央の絞ったところが煙突のスタート地点。
煙突の径は303.

煙突の上部・・・ロート状のところは、建築照明。
暖炉と同材の鋼板で円筒を作り、これに無数の穴を開ける。
中に暖色の照明を入れると、オレンジ色の光が木漏れ出る。

円筒の中で炎が揺れている様に見えるか・・・?

存在感のある<暖炉>・・・

室内に現れる機器の寸法を確認する。
キッチン・出入り口ドア・収納・・・

目に入る機器の寸法バランスを確認する。


 
            メモ73

このメモを見ても、

暖炉は群を抜いた寸法感・・・


部屋内に、

このような景観を見たことの無いわれわれの目には、

違和感を感じる。


天井まで立ち上げている煙道が、同寸のせいだろう。

煙道の上部にスリットを穿ち、

内部照明等を設けて意匠性を持たせても・・・

個々の景観に調和を持たせる、

見良い寸法とは・・・?

今回、

個々の寸法に関連性を持たせる意味合いから

、<モデュール>という
“寸法の基準”を算出する手法を用いる。

一尺・・・303ミリ。

これが今回の寸法の原点。


ドア高は、303×7=2121
キッチンの高さは、303×3=909
吊戸棚は、303×2=606

このように寸法を決めてくると、

暖炉の薪乗せたかさは606.
その上の空間は909
床からの高さは1515・・・煙突はこの位置から始まる。
暖炉の直径は909

“楽しい寸法数字”の並び・・・。

前回暖炉位置を変更した。
屋外テラス側の壁に・・・


 
              メモ71

リビングとダイニングの交点・・・

人が集まりやすい場所に移動。
中庭側を人が移動すれば、危険性も無い。

暖炉も思い切ってシンボリックな形に!
大黒柱的に円筒状にするか・・・
鉄さび色のコールテン鋼を使って

、床から天井まで3.5m程を一気に!


直径は90cm位だとすると・・・

存在感ありすぎか?

手作りの暖炉が一つあるだけでも、

本物志向の意思表示になるか・・・
まがい物でない存在は、人の心も豊かにする。

ディテールが難しそうだ。

シンプルに・・・そして大胆に。


素人に暖炉の設計なんかできるだろうか?
煙の流れが想像できない。

巧く煙突を伝って外に出るか?
余熱を部屋内に循環させる方法は・・・

 

暖炉の位置は、

機能も含めて“どの様に見せるか”を

検討する必要がある。

機能的には火を扱うので、

十分な“安全”が確保されなければならない。


周囲に適度の広さを確保。
暖炉の前で寛げなければならない。

現在のプランでは、中庭テラス側に配置してある。
メモ26のプラン参照。


暖炉の前が通路になっている。
これもありかもしれないが、チョッと危険?

見え方も・・・

暖炉後部の壁を除いては、中庭テラスへの出入り口。
メモ57の暖炉の絵を参照。

そこで暖炉の位置を再検討!


 
              メモ71

メモ71に示すように、

反対側の壁前(外部テラスの壁)に移動。

これなら暖炉を囲んで270度椅子を並べられる。


屋外テラスへの出入り口前に椅子を持ってくれば、

遠景を楽しみながら暖炉にあたれる。  楽しい・・・!

中庭テラス側を通路にすれば、安全も確保できる。

暖炉の見え方も、

暖炉真後ろの壁・出入り口脇の壁と、

二段構えになるので空間に厚みが出てくる。
 

これで良いのでは・・・

暖炉写真の三枚目をゲット・・・

 
              メモ70

これはスゴイ!
暖炉が空中に浮いている。
機能性よりも彫塑的・・・?

存在感がある。


しかし・・・ 惜しいかな!

一面からしか燃える炎が見えない。

この暖炉は、どの様な場所に設置するのだろう? 
暖炉の灰だしは、どうするのだろう・・・・
床に敷物しいて・・・・

風に飛んだ灰は、履き集める・・・?
めんどくさくて、何回続けられるか?


きっと初めの5回で・・・後は挫折と屈辱の毎日!
何でこんな暖炉を取り付けてしまったのかと・・・

機能を十分果たし、

それでも余りある美しさと・・・楽しさと・・・喜び!


そんな暖炉を探すか・・・

あるいは自分で作ろう! 

 

外に倒れこんだ窓はどうだろう・・・?
 

 
             メモ69

外観的には、外光が反射して中が見えにくいか・・・?
中から遠景を見るときは、どうだろう?

これらのことは、想像していても始まらない。
街中には、これ的建物は幾つもあると思う。
実際に見て、確認するに越したことは無い。

窓の開け閉めはどうだろう・・・?
引き違い窓は、動きは悪そうだ。
外開きか内開きだろう?
外に開くと、閉める時引き上げなければならない。
これも辛そう!

角度調整の付いた、内開きが楽そうだ。