コロナで命を落とした4000人を分析して分かった、リスクの高い「持病と既往症」

 

 

 

志村けんさんは肺気腫

 

 

写真:現代ビジネス

 糖尿病と高脂血症、そして高血圧。昨年12月27日にコロナで命を落とした羽田雄一郎参院議員にはこれだけの「持病」があったという。

 

 コロナで死ぬ危険が高いのは、治療中の持病がある人だけではない。

 

 

志村さんはもともと一日60本を吸うヘビースモーカーで、過去に肺気腫を患っていたようだ。最近は禁煙し治療もしていなかったが、一度壊れた肺は元には戻らない。肺気腫は、コロナによる肺炎が急激に悪化する要因となった。  

 

つまり過去にかかった病気、すなわち「既往症」がある人もまた、コロナで死ぬリスクが高いのである。

 

 

 コロナに感染し、命を落とす危険度が最も高い持病は何か。堂々のトップとなってしまったのは腎機能障害だ。重症者のうちの実に44%(25人中11人)が死亡している。
次に亡くなる割合が高いのは心疾患を抱えるコロナ患者となった。重症者121人中49人が死亡した(40・5%)。
 

 そしてその次の3位は脳血管障害で、こちらは重症者114人中45人が死亡している(39・5%)。

 一方、慢性肺疾患の人は、102人中31人が死亡してはいるものの、割合にすれば30・4%に留まっている。

 

 

 「新型コロナ感染症は、単なる上気道炎や肺炎ではないからです。コロナの正体は、毛細血管を含む全身の血管に障害を引き起こす『血管病』なのです」