「命守る判断」「残した家族は…」 台風10号 十島・三島村 初の集団島外避難

 

 

 
 

 特別警報級の台風10号の接近に伴い初めてとなる本土への集団避難を4日、実施した十島、三島両村。自衛隊ヘリや村営フェリーで避難先の鹿児島市に到着した住民らはホッとした表情を見せつつ、残してきた家族や家屋を気にかけていた。

 

 口之島の森崎マツヨさん(70)は「経験のない規模の台風なので、不安な日々を過ごしていた。人命のために役場が素早く動いてくれてありがたい」。平島簡易郵便局長の用澤優香さん(37)は消防団員の夫を島に残し、2歳と0歳の子ども2人と避難した。「島の医療体制は十分でないので、残った人が台風でけがをしないか心配だ」と気遣った。