先ほどの続き。
セメントの歴史を学んだ後は
セメントの生成と混和剤について 書いていきます
実は これが問題を解く時の思考に
関わってくる、と分かってきたのは
混和剤の成分を調べていた時でした。。。
クリンカとかエーライトとかビーライトとか
言葉だけではなくて その性格を把握していると
各種セメントの問題が出てきた時に
規定値の意味やそのセメントの特徴も
思い出すことが出来そうです(°∀°)b
これが Mimiさんが言いたかったこと、
なんですよねーヘ(゚∀゚*)ノ
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参照したもの
○一般社団法人セメント協会HP
→ http://www.jcassoc.or.jp/cement/1jpn/jd3.html
○全国生コンクリート工業組合連合会HP
→ http://www.zennama.or.jp/4-namakon/index.html
○セメントの説明
→ http://www.nirs.go.jp/db/anzendb/NORMDB/PDF/9.pdf
セメントの生成
ポルトランドセメントの原料は、
石灰石、粘土、けい石、
酸化鉄原料(銅からみ、硫化鉄鉱からみ、他)、
せっこうに分類され、そのほとんどは国内で入手できます。
特に、一番多量に使う石灰石については、
北海道から沖縄県までの全国各地に
高品位の石灰石鉱山が点在しています
これらの原料を調合し、
「原料粉砕機」(原料ミル)で粉砕します
→「ロータリーキルン」(回転窯)に
に送り込まれた原料は、
1,450℃以上の高温で焼成されます。
この過程で原料は徐々に化学変化し、
水硬性をもった化合物の集まりであるクリンカとなります
クリンカ です
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【クリンカの成分】
エーライト
:水和反応速度大、水和熱中。
初期及び長期の強さ発現性に優れる。
水和物は中程度の化学的抵抗性と乾燥収縮を有する。
ビーライト
:水和反応速度小、水和熱小。
初期強さの発現性に劣るが、
長期にわたり水和を継続するため
終局強さには寄与する。
化学的抵抗性及び乾燥収縮性にも優れる。
アルミネート
:水和反応速度大、水和熱大。 初期の強さに寄与する
が、長期強さへの寄与は小さい。
化学的抵抗性及び乾燥収縮性にも劣り、
ビーライトとは対照的な性質を持つ。
フェライト
:水和反応速度、強さ、水和熱、化学的抵抗性、
乾燥収縮性のいづれも中程度であり、
他の3つのクリンカ成分と比較し特段の特徴はない。
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→仕上工程はできあがったクリンカを粉砕して
最終的な商品である粉末状のセメントにする工程です。
セメントは、クリンカにせっこう、混合材を添加して
微粉砕(平均粒径10μm程度)して製造します
(※クリンカに石膏を添加する目的は
アルミネートと水との反応を抑制するためです)
これが ポルトランドセメントです
◆「ポルトランドセメント」には、
普通、早強、超早強、中庸熱、低熱、などがあります。
これは、セメント粒子の細かさ(粉末度)や成分を調整して、
強度の出る早さや発熱押さえることなど
(大抵相反します)を目的として、調整しています。
使用される時期(季節)や現場の箇所
(大きいと発熱の悪影響が出やすい)に応じて使い分けられます。
ポルトランドセメントに混合剤を加えたものが
混合セメントです
◆「混合セメント」には、
高炉セメント、 フライアッシュセメント、
シリカセメントがあります。
これは、普通ポルトランドセメントをベースに、
高炉スラグ微粉末、
フライアッシュ(≒石炭灰←発電所などから)、
シリカ質混合材などの粉末を混ぜて、
機能を付加したものです。
高炉セメントは、発熱が小さく、
若干強度の出方が遅くなりますが、
耐海水性、化学的抵抗性があり、
長期的な強度の伸びがあるといった特徴があります。
土木構造物で良く使われ(一般的)、
建築でも簡単にいえば、断面の大きい箇所や
場所打ち杭(現場打設の杭)などで使われます。
セメントの種類はたくさんありますが、
普通ポルトランドセメント、高炉セメント、
早強ポルトランドセメントで全体の8割以上です。
。。。全てのセメントはポルトランドセメントから
生まれるんですねー(^^ゞ
ポルトランドセメントから
さらに機能性を追求して 混合セメントが生まれ
環境に配慮するリサイクルの考え方から
フライアッシュセメントやエコセメントが生まれたんですね!
。。。この後は 各種セメントの性格について
まとめていきたいと思います(^O^)