控訴人が管理する公園の使用許可申請を不許可とされた被控訴人が,控訴人に対し,同不許可決定は違法であるとして,国賠法1条1項に基づく損害賠償を求めた事案
損害賠償請求控訴事件
【事件番号】 大阪高等裁判所判決/平成28年(ネ)第3239号
【判決日付】 平成29年7月14日
【判示事項】 控訴人が管理する公園の使用許可申請を不許可とされた被控訴人が,控訴人に対し,同不許可決定は違法であるとして,国賠法1条1項に基づく損害賠償を求めたところ,原審は請求を一部認容したのに対し,敗訴部分を不服として控訴した事案。
控訴審は,本件不許可決定にあたって,「市の協賛・後援の許可」を要件とする本件審査基準は,本件公園使用許可の判断には不要であり,時に有害ともなりかねず,本件不許可決定は本件条例の解釈適用を誤った違法なものであるなどとし,原判決は相当であるとして,控訴を棄却した事例
【参照条文】 国家賠償法1-1
地方自治法244
【掲載誌】 判例時報2363号36頁
国家賠償法
第一条 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
② 前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。
地方自治法
(公の施設)
第二百四十四条 普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもつてその利用に供するための施設(これを公の施設という。)を設けるものとする。
2 普通地方公共団体(次条第三項に規定する指定管理者を含む。次項において同じ。)は、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んではならない。
3 普通地方公共団体は、住民が公の施設を利用することについて、不当な差別的取扱いをしてはならない。