いわゆるMCT118DNA型鑑定の証拠としての許容性 わいせつ誘拐、殺人、死体遺棄被告事件 | 法律大好きのブログ(弁護士村田英幸)

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いわゆるMCT118DNA型鑑定の証拠としての許容性

 

 

わいせつ誘拐、殺人、死体遺棄被告事件

【事件番号】      最高裁判所第2小法廷決定/平成8年(あ)第831号

【判決日付】      平成12年7月17日

【判示事項】      いわゆるMCT118DNA型鑑定の証拠としての許容性

【判決要旨】      科学的原理が理論的正確性を有するいわゆるMCT118DNA型鑑定は、技術を習得した者により科学的に信頼される方法で実施された場合には証拠として用いることが許される。

【参照条文】      刑事訴訟法317

             刑事訴訟法318

             刑事訴訟法321-4

【掲載誌】        最高裁判所刑事判例集54巻6号550頁

 

 

 

刑事訴訟法

第三百十七条 事実の認定は、証拠による。

第三百十八条 証拠の証明力は、裁判官の自由な判断に委ねる。

 

第三百二十一条 被告人以外の者が作成した供述書又はその者の供述を録取した書面で供述者の署名若しくは押印のあるものは、次に掲げる場合に限り、これを証拠とすることができる。

一 裁判官の面前(第百五十七条の六第一項及び第二項に規定する方法による場合を含む。)における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は供述者が公判準備若しくは公判期日において前の供述と異なつた供述をしたとき。

二 検察官の面前における供述を録取した書面については、その供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明若しくは国外にいるため公判準備若しくは公判期日において供述することができないとき、又は公判準備若しくは公判期日において前の供述と相反するか若しくは実質的に異なつた供述をしたとき。ただし、公判準備又は公判期日における供述よりも前の供述を信用すべき特別の情況の存するときに限る。

三 前二号に掲げる書面以外の書面については、供述者が死亡、精神若しくは身体の故障、所在不明又は国外にいるため公判準備又は公判期日において供述することができず、かつ、その供述が犯罪事実の存否の証明に欠くことができないものであるとき。ただし、その供述が特に信用すべき情況の下にされたものであるときに限る。

② 被告人以外の者の公判準備若しくは公判期日における供述を録取した書面又は裁判所若しくは裁判官の検証の結果を記載した書面は、前項の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。

③ 検察官、検察事務官又は司法警察職員の検証の結果を記載した書面は、その供述者が公判期日において証人として尋問を受け、その真正に作成されたものであることを供述したときは、第一項の規定にかかわらず、これを証拠とすることができる。

④ 鑑定の経過及び結果を記載した書面で鑑定人の作成したものについても、前項と同様である。