まだ青年の頃、胃ろうを作り誤嚥しないような手術もして、その状態に身体が慣れるまではとても大変だったけれど何とか乗り越え、好きだった学校での生活を楽しむ事が出来た



それからも命を繋ぐ事で得たこの上ない喜びと、難病を背負っている過酷さを併せ持っている



昔は本当によく笑ってくれて

その様子にホッとした



でも病気の進行と共に息子の表情が乏しくなると、時々考えてしまう…本当にこれで良かったのかと



でも直ぐにそれは打ち消され、手術をしない選択は全く無かったし、楽しい事もいっぱいあったのだから『これで良かったのかしら』なんて私は酷い母親だわと自分を責める



きっと息子がよく笑っていた時だって、息子なりに苦しみがあり辛さを堪えていただろうに



私は笑顔がないと、こんなにも不安になってしまうんだ…



笑顔は心の中を表すたったひとつの手段に過ぎないのだから



そう思いながらも笑顔があるとホッとする






昨日は訪問入浴があり、お風呂から上がり身体の力が抜けてうとうとしている息子



スタッフの方がそれぞれ帰り際にお声を掛けてくれて、少し口元が緩む



「あっ…笑ってるね」と誰かが呟き、

皆で頷く



気持ち良かったのかな、

嬉しかったのかなと



息子が笑うと皆んなも笑う



息子は今あるものを使って精一杯感情を表しているんだよね



体のちょっとした不調にだって、息子の身体は徐々に回復をして行き、精一杯生きようとしている



痛いこともある、辛いことだらけ、不安にだってなる



そんな中で穏やかな表情をする事も多く、ちょっとした表情の変化に周りの方も気付いてくれて、一緒にホッとし喜ぶ






息子が今を精一杯生きているから

私もそうしよう



今朝はそんな気持ち…