主人の親友Mさんから

お電話を頂く



学生時代は二人して「俺たちはいつまで経っても宵の口だからな」と酒豪を自慢してよく飲み歩いていたそうだ



Mさんが主人を思い出しご連絡を下さる時はほろ酔いかげん…



どう、元気にしてる?

はい、お陰様で…

Mさん、お変わりないですか?

えーと…年取りました、ハハハッ

私もです、還暦過ぎました

そうか、60になったか!

俺はもうすぐ70で目は見えなくなるし、老眼鏡の度数が上がりましたよ

遠くは見えるけれど近くは見えていないなんて、僕の人生と一緒みたいでね

うまい事おっしゃりますね



元気そうだね!

はい、何とかやってます

ありがとうございます

時々、アイツの事思い出すんですよ…

何だかねぇ…

憎まれっ子世にはばかるで親友が居なくなってしまって寂しいばかりでね…

主人の事を思い出して頂いて

きっと喜んでいると思います

ありがとうございます



えーと…大丈夫ですか?

こんな言い方、変だけど

生活できてますか?

何かあったら言って下さいね

今度、息子さんを誰かに見てもらって

ラーメンギョウザでも食べに行きましょうよ

それを大きな楽しみの一つにします

いつも本当にありがとうございます

奥さまにもどうぞ宜しくお伝え下さい

ハハハッ!もう布団の中ですよ





こんな会話をして電話を切る



主人のワガママを

いつも楽しんでいたMさんの優しさは

いつまでも変わらないなと思うのである