玄関ドアの鍵穴を見るとやるせなさが募る…

それは発病後に主人が付けた傷跡が残っているからなの



だんだん細かい事が出来なくなり、鍵穴に鍵を入れるのが大変になっていったのだろう



この傷に気付いたのは呑気な事に主人が他界してからだ。主人がいた頃は何故か傷跡なんて全く目に入らなかったのよね



ハッと気付いた時は主人の病気の進行する有様が蘇ってきて辛かったな…。今もそれを見る度にやるせなさが募る



先日のドアの工事中に一部ペンキが剥げてしまっため補修工事があるので、ついでに鍵穴周りの傷跡も直してもらおうか悩んでいた



変な話なんだけど、主人の痕跡を消したくない気持ちもある。でもね…数日間悩んだ末、やはり綺麗にしてもらおうと思った



いい思い出に繋がるのだったら良いけれど、これは違うからね。そう思って決めたのに消してしまうと思うと心がチクリとする。きっと消してしまえば、いつか忘却の彼方となるであろう主人の痕跡…