さて、思いのままに綴ろうと思い、10年前の告知をされた直後から手術の頃を振り返ってみようとした。
ところが、あの時のどん底の出来事や気持ちに心が向かない。
多分、辛すぎて、そこへ意識を持っていかないように無意識の間にしてきたのだと思う。
じゃあ、あたたかい思い出に目を向けよう。
辛い時期、手を差しのべてくれた人。
息子がお世話になっていた塾の塾長。
大病が分かり、周りの人はどう声をかけていいのか分からず、距離をとる人ばかりの中、塾長は積極的に色々なことを教えてくれた。
精神的なこと、食べ物のこと、水のこと、呼吸のこと。
どれだけ救われたことか。
塾長から食べ物の大切さを教えられ、私は食事療法を始めた。手術に臨む前から、食事を変えることができた私は幸運だと思う。
この10年、ナチュラルハイジーン、星野式ゲルソン療法、アルカリ化食事療法とその時々自分の体の声を聞きながら一貫して食事には気を付けてきた。
そのおかげで、卵巣を取ったにも関わらず、更年期障害に悩まされることもなかった。
また、この時期はひどい花粉症だったのに、薬を飲まずに過ごせるようになった。
食事療法には否定的な意見もあるが、私は間違いなく食事を変えることによって体質を変えて免疫力を上げることができたと思う。


