最近よく聞かれるんです。  
「どうして台湾なの?」って。

正直に言うと、最初から戦略があったわけじゃありません。  
ただ、ご縁でした。

音楽をやって、水引をやって、  
ただ目の前の人に喜んでもらいたくて続けてきたら、  
気づいたら台湾の方が、すごく真っ直ぐに受け取ってくれたんです。

「綺麗」  
「大切にしたい文化」  
「心があたたかくなる」

そんな言葉を、何度ももらいました。

日本では“当たり前すぎて届きにくいもの”が、  
海を越えると、ちゃんと宝物として見つけてもらえる。  
その感覚に、私は何度も救われました。

私は病気で、一度止まった人生があります。  
働けなくなって、収入もなくなって、  
「もう終わりかもしれない」って思った時期もありました。

でも、不思議なんです。

失ったはずの時間の中で、  
音楽も、水引も、  
むしろ“本物”だけが残りました。

だから今は思うんです。

この命の続きを、  
ちゃんと意味のある方向に使いたいって。

台湾は、優しい市場です。  
でも同時に、とても正直な市場でもあります。

肩書きより、人。  
大きさより、想い。  
完成度より、温度。

だから私は、台湾を「売りに行く場所」じゃなくて、  
「確かめに行く場所」だと思っています。

自分の表現が、本当に届くのか。  
文化として、生きていけるのか。  
人の心に、残るのか。

それを確かめたい。

そしてもし、ちゃんと届いたなら。  
その道を、日本にも持ち帰りたいんです。

日本の手仕事や音楽は、  
まだまだ世界に誇れるものがある。

でも、それを信じきれない人が多い。

だったら私が、先に信じてみようと思う。

小さくてもいい。  
遅くてもいい。  
でも、本物でありたい。

だから私は、台湾を狙います。

市場として。  
未来として。  
そして、もう一度人生を始める場所として。