所属事業部の好意で、休職入り直前に開かれた送別会。 たった2ヶ月の休職なのに退職するかの様な盛大なものだった。 その宴の余韻覚めやらぬ内に、遂に9月1日から2ヶ月間の休職生活が始まった・・・

俗世間のしがらみ、そして仕事の全てを忘れて。 とにかく好きなことだけを思いっきりやりたいと思った。

今まで仕事が忙しくて、なかなか手が付けられなかった事が沢山あるから!

特に仕事を続けながら細々と運営していた
VOCALOIDモバイルサイト
http://1yen-p.chu.jp/m/

こいつを本気で作り込んで、ボカロファンを驚かせるサイトにしたかった!必死に更新を重ねた。


その合間に会費を払い続け、ほとんど通わなくなってしまっていた「フィットネスジム」に再度通い始めた。 筋トレ・ランニング・水泳で汗を流した。

そして「空を流れる雲を眺めながらプールサイドで昼寝」をした。 ジムへははぼ毎日通う様になっていった。

何年振りだろう・・・空を流れる雲をのんびりと眺めることなんて。

こんなに汚れた都会の新宿の空が、まだこんなにキレイだったなんて、いままで気付かなかった。

休職に入り二週間。 俺は忘れかけていた安らぎを噛み締めながら、例えようのない幸福感を感じはじめていた!


まだまだ足りない。

そうだ、休職中に勉強もしたい。 俺は短期プログラムの専門学校にも通う事にした。


※以上、9月中旬頃の出来事です。






身も心もボロボロの中、休職に入るための、業務の引継ぎが始まった。

会社からは月内に業務を引継ぎ、来月から休職しろと言われているが。今月も一ヶ月を切っているし、そんな短期間で引継ぎが終わるのか不安で、苦痛で、押しつぶされそうになっていた。

しかし、この地獄から解き放たれるには、このハードルを飛び越えるしか方法はない!

くたくたになりながらも、多くの同僚の協力の下、業務引継ぎの日々が過ぎていった。

そんな日々の繰り返しの中で、俺の意識が次第と前向きに変わり始めて行った。


長い人生の中で、二ヶ月間も、のんびりと過ごせるなんて、そうそう無い事だから。

病気療養とはいっても、寝たきりなわけではないし、休職期間を最高に有意義に過ごすことが出来るに違いない!

何かをしよう!悔いのない二ヶ月間の計画を立てよう!


そう考え始めると、不思議と力が抜け、会社に行くのが苦痛ではなくなっていった。


今さえ、今さえ乗り切れば。

幸せな二ヶ月間が待っている。

何しよう?何を残そう?考えるだけで、ワクワクしてくる。

人生にとって忘れられない二ヶ月間にしたい・・・


そうして業務引継ぎを終え、最終出社日を迎えたのであった。


以上、今年の8月末時点の出来事です。




心身ともに限界だった。たまった仕事も、生きることすらどうでも良いという、自暴自棄な状態にまでなってしまっていた。相変わらず拒食も続いていたし。普通に働きながら治療をするなんて、所詮無理だと悟った。

そして決断した。「もう無理だ休職しよう!」

このままでは、俺は廃人になってしまう。全ての責任から開放されたいと、強く思った!

上司に相談し、2ヶ月間休職をさせてもらう事にした。医師にも診断書を出してもらい、休職に向けての準備を進めて行くことになった。

しかし、長期休養に入るには、今抱えている仕事を引継がなければならない。

休職に入るための試練だ!

仕事を引き継ぎ、俺が長期休養に入っても、会社に迷惑が掛からない様に、磐石な状態にしなければならない。


最後の戦いが始まろうとしていたのであった。


以上、今年8月上旬頃の出来事です。

要休職の重度「うつ病」と診断された事を、上司と一部同僚に話した。また、休職は避け、抗うつ剤を服用しながら、通常通り仕事も続けていくように調整をお願いした。

上司も同僚も信じられないといった様子だった。それもそうだ、俺は会社一番の能天気前向きな性格で通っていたし、それらしい兆候も職場では一切見せなかったからだ。

こうして、闘病生活が始まった。


最初に俺を悩ませたのは「薬の副作用」だった。めまい・吐き気・眠気。そして薬が切れてくると、イライラ感と注意力散漫。

抗うつ剤の服用を続けていくにつれて、以前のように遅い時間までの残業が困難なほどに疲労がたまりやすくなっていった。

医師からは残業をきつく止められ、仕事は貯まり余儀なくされる残業。相変わらず食事は摂れない症状は続いていて・・・

次第に精神的にも肉体的にも追い詰められて行った。


以上、今年7月下旬時点の出来事です。



流石に今の自分の状態が怖くなり、心療内科へ行くことにした。

病院に来るなんて何年振りのことだろう?少し緊張しながらも、心のどこかで「うつ病」であることを願いながらの待合室。

もし、異常なしと言われてしまったら、食事を摂るのも面倒な「単なる怠け癖」。怠け者になってしまうから・・・

そして診察が始まった。

俺は先生に事の次第を全て話した。仕事は普通に出来て、職場では普通に振舞えるのに、一人になると食事も摂れない程の無気力感に襲われ、体調を崩すほど状態だと告げた。

また、心理診断テストも受けた。マークシート式の選択テスト、40分程度の物。

そして降った「診断結果」とは?

全治半年~1年
重度の「うつ病」
要2ヶ月間の休職自宅療養

なんてこった!
予想以上の重症じゃないか~!

先生曰く

「今のアナタの精神状態は親の目を気にして、親に褒められたい一身で無理を重ね、必死に優等生を演じている小学生の様な状態です!」

「本来大人なら誰でも持っている自制心や無理を悟る能力を失ってしまっています。」

「職場の上司・同僚に褒められたい一身で、限界を超えて優等生を演じ、激務が重なり過労が蓄積され続けいる状態。」

「でもひとたび、一人きりになると、優等生を演じる必要がなくなる訳ですから、その反動で食事も摂れない程の無気力状態になってしまうんだと思われます。」

「かなり危険な状態ですよ!一日も早く、休職して治療に専念なされた方がよいと思いますよ。」

だそうだ!

なるほど、謎は解けた!「抗うつ剤」を三種類処方してもらい、病院を後にした。


はぁ~しかし、まいったなぁ。

多くのクライアントと案件を抱えている俺にとっては、休職は愚か、案件の引継ぎすら不可能な程に忙しかったし、仕事も最高に楽しい時期。でも流石に会社の上司には相談しない訳にはいかないよね。

とりあえず、部長に相談してみることにした。


以上、今年7月上旬時点の出来事です。



GW明け頃からかなぁ?精神的に変になったのは。

仕事はバリバリ頑張れてたし、不安なこともストレスも皆無に思えていたけれと。休日になると外出するのが億劫でたまらない。

休日限定で、恐ろしい程の「無気力感」に襲われて、次第に食事するのすら面倒になってきた。

何もしたくない、外出するくらいなら食事なんて要らない。そんな具合だ。そして休日が終わると飲まず食わずの状態で会社に出社。会社に行けば普通に仕事も出来たし、ランチも食べた。

遂には、平日のランチ以外は一切、食事を口にしなくなった。

「平日の朝・夜。そして、休日朝昼晩」は一切食事をしない生活が二ヶ月続き、体調を崩し倒れてしまった。


俺はどうなっちまったんだろう?


※以上、今年の6月末時点の出来事です。