12/23まで開催中の『印象派を超えてー点描の画家たち
』に行ってきました
点描展というだけあって、スーラの細かい光のつぶのような点描から、ゴッホのリボンのような点描まで幅広くそろえられていて、点描の奥深さと画家の挑戦的で探究的な模索の姿勢を存分に感じられる企画
それだけでメインを張れるような絵が沢山あって、今年行った企画展の中でも一位二位に贅沢なものでした。
パンフレットにも選ばれていた『種まく人』
奥に行くほど点が小さくなるこちらの絵の世界の奥行きと色彩の美しさは、やはりゴッホ。
点描の幅の広さを感じたポール・シニャックの『オレンジを積んだ船、マルセイユ』と『ダイニングルーム 作品152』も、とりわけよかったです。
明るい動と
深みのある静
・・・・
絵は好きなのですが、正規の勉強をしたことがなく、今回も色々な発見がありました。そんなこと知ってるよ、という方も多くいらっしゃると思うので、以下すっ飛ばしてください笑。
≪なぜ、点描が生まれたのか≫
例えば、赤寄りの青をつくりたい場合、絵の具の赤と青を混ぜればよいわけですが、そうすると、最初に比べ色が暗くなります。その濁りを嫌ったのがスーラで、色の彩度や透明感を保ちながら、思う色を出そうというのが最初の試みでした。
スーラの『ポール=アン=ベッサンの日曜日』
純度の高い色味が清潔で明るい雰囲気を作り上げている様がよく分かります。
≪印象派から点描が生まれたのはなぜか≫
印象派は外へ出て、陽光の元に広がる情景を描き留めることを目指した流派です。点描で補色(色相環で反対に位置する色)を近くに使うと、その間が明るく光って見える効果があり、手法として受け入れられ多く活用されることになりました。
シスレーの『モレのポプラ並木』
・・・・
実家に点描による絵がいくつかあったこともあり、とても身近な画法だったのですが、ちょうどカラーの勉強もした後で改めて注目してみると、まだまだ知らない世界が広がっていました。
もっともっと知って、深く愉しめるようになりたいものです