ガレージセール の帰りにふらっと、山種美術館 へ
恵比寿でぽっかり時間が空くことなんてあまりないし行ってみようかな♪という感じだったのですが、期待以上。とても素敵な美術館でした

開催中の企画展は『古径と土牛』
明治から大正にかけて、西洋と東洋の間に揺れた時代の中で、日本画の進むべき道を模索した師弟の作品を扱った催しでした。
どちらも初めて知った画家なのですが、古径の作は見た瞬間、迷いのない凛とした『線』がとても印象的。さらに、質感のある彩色、曇りのない表情…向き合っていると、気持ちがすっと静まっていくのを感じます。
特に、古径自身も「線」に対する思い入れは強かったようで、線は平面も立体も描くことができ、線の中にその内面を反映させなくてはならない、と語っていたようです。
(画像はお借りしました)
古径の絵に対する真摯な態度が分かる、こんな言葉が添えてありました(意訳)。
物には生命がある、盆を叩けば音がするでしょう?しかし、絵にすると中々音がしない。音のする盆を書くのは、とても難しい。しかし、それをしなくてはいけない。
そして、そういったひたむきな人格にも魅せられていたという、弟子であった土牛は描き出す空気感が秀逸。
絵の正面に立った時、頬が染まりそうにけむる桜、形や場所を変えながら巻く渦のしぶきを感じることができました。
(画像はお借りしました)
展示の順序もさることながら、鑑賞にもっとも良い場所に、本人の言葉や時代背景をちりばめるように挟んであり、美術館の造詣、愛の深さを感じられて、とても居心地がよかったです。
本展覧会は、12/23までの開催です。
JR恵比寿の西口方面より、渋谷橋(陸橋)方向へ、そのまま緩やかに坂を上がっていくと右手にあります。
帰りにArflex.japanにもよられて、素敵なものをたくさん見られた一日になりました♪