商品の紹介

■内容(「BOOK」データベースより)
前任地での仕事の引継ぎに行って来るといったまま新婚一週間で失踪した夫、鵜原憲一のゆくえを求めて北陸の灰色の空の下を尋ね歩く禎子。ようやく手がかりを掴んだ時、“自殺”として処理されていた夫の姓は曾根であった!夫の陰の生活がわかるにつれ関係者がつぎつぎに殺されてゆく。戦争直後の混乱が尾を引いて生じた悲劇を描いて、名作『点と線』と並び称される著者の代表作。

■著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
松本清張
1909‐1992。小倉市(現・北九州市小倉北区)生れ。給仕、印刷工など種々の職を経て朝日新聞西部本社に入社。41歳で懸賞小説に応募、入選した『西郷札』が直木賞候補となり、1953(昭和28)年、『或る「小倉日記」伝』で芥川賞受賞。’58年の『点と線』は推理小説界に“社会派”の新風を生む。生涯を通じて旺盛な創作活動を展開し、その守備範囲は古代から現代まで多岐に亘った(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

推薦者

  • みうらじゅん
    • 生まれつき根っから陽気だった僕は、人の悲しみが今ひとつピンとこなかった。わからないまま人生を送ってしまうのもいいけど、他人の辛さや境遇に同感できないまでも同情できる人に憧れてきた。きっと、それが出来る限りの優しさであって、何もしてあげられないけれど世間の常識や多数決で物事を決めないようにしたいと思う。そんな意味で松本清張氏の小説は役に立つと思う。一生出会うことのない不幸がそこにはある。追い込まれた人間がどうするのかが、そこには書かれてある。松本清張氏の小説は推理小説というよりもホラーだ。しかも実際に起こりうるホラー。

関連

購入はこちら