いいのか‥‥？
お前を俺の運命に、巻き込んでも
シリーズ終了後のその後です！
本編シリーズはコミックスだったけど、
今回は樋口先生自ら書き下ろした小説ですよ。
シリーズコミックスレビューはこちら。
「ヴァンパイアは食わず嫌い 上下 」、
「ヴァンパイアは我慢できない１ 、２ 、３ 、４ 」
ＳＳで４話収録されていますよー。
ヒナの話、ユージン＆篠坂、航＆エル、そしてアンリ＆湊。
私はヒナがお気に入りなので
ヒナのお話もあって嬉しかったわ〜。
相変わらず可愛い
樋口 美沙緒著「ヴァンパイアは我慢できないdessert」
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ヴァンパイアは我慢できないdessert (キャラ文庫)
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吸血鬼で恋人のアンリの伴侶となって半年余り―。受験を控え、進路に悩む高校三年生の野原湊。ところがある日、吸血鬼三家のひとつ、ラクロワ家から当主交代の儀への招待状が届く。アンリの「薔薇」として、湊は正式にお披露目されることになり…!?波乱含みな二人の恋はもちろん、エルと航の微妙な関係や、湯澤と篠坂のせつない過去など、気になるキャラたちのその後が満載。コミックス「ヴァンパイアは我慢できない」シリーズ、待望のスピンオフ短編集!! |
コミック連載終了後のその後のＳＳ４話収録。
「おつきコウモリは今日も幸せ」
ヒナちゃんが可愛い〜！
こんな可愛い子に懐かれたらなんでもしてあげたくなっちゃうな〜。
ヒナをめっちゃ可愛がっている湊がヒナのために本を読んであげるのだ。
ヒナは歳を取ることはない。なので、ずっとあの幼いまま。
見た目もだけどやることもちょっと幼い。
なので読める字もあまりなくいつも湊に読んでもらっているの。
その本が猫の話なんだけど、自分の境遇とそっくりで自分のことだって叫んじゃうのよね。
そんなところも稚くて可愛い。
ヒナの幸せがいっぱい詰まったほのぼのストーリー。
「名前のない薔薇」
ヒナの話とはうってかわって、
こちらはちょっとしんみりとしてしまう。
未だ眠りから覚めぬ主人を待つ篠坂。
彼は篠坂という名前を使ってはいたけどもちろん本名などではなく、
彼の本当の名前は・・・・・ないのだ。
その時その時でユージンが好きなように呼んでいたから。
ユージンと出会ったのは700年前。
その頃からのことを思い出しているとユージンが目覚め‥。
このカポーはちょっと根暗なので、あんまり好きなタイプじゃないんだけど、
700年以上も生きていて、しかも辛い思い出の方が多ければそうなるのか。
ま、超明るい吸血鬼ってのもどうよ？って感じですがｗ
薔薇のつぼみの話は切なかったです。
吸血鬼は薔薇のつぼみからまれに産まれてくることがあるんですよ。
「その吸血鬼、家出中につき」
超とまでいかないけど、
ユージンとは反対に明るい吸血鬼エル。
そしてそのエルと最近とっても仲良しなのが湊の弟航。
航の筋金入りのブラコンはどうにかならんのかと思うけど、
このところはアンリを認めている。
それはひとえに大好きな兄を悲しませたくないから‥。
エルは一見明るいけど、他の吸血鬼のようにおつきコウモリもいないし、
吸血鬼にとっては大事な薔薇もいないのだ。
能天気そうにみえて実は危なっかしいエルを航は放っておけなくなってしまった。
実は湊以上にオカン体質だもんねｗｗ
そして航の爆弾発言。
「俺の血を飲め」と。
エルはアンリに、航は湊にそれぞれ形は違うけど愛情を向け、
でもアンリも湊もとても大切な、それこそ愛情を注ぐ相手を見つけてしまった。
エルも航もまだまだ大人になりきれてないなーって感じがとってもする。
航がエルの薔薇になるのか、航自体はそうなってもいいって思っているけど、
そうなると吸血鬼初の受けになるのか？
航は攻めって感じだもんな〜。どうみても。
「吸血鬼たちの千年饗宴」
ラストを飾るのはやっぱりアンリ×湊。
最初のヒナの話でも、
アンリはかなり情が深く優しい人だということがわかるよね。
だからこそあまり情をかけたくなくて人を遠ざけてしまうところがある。
このＳＳのなかに彼の母の話が出てくるけれど、
彼を情深いヴァンパイアに育てた人間の「母」がいるんですよ。
この話は本編で加えても良かったんじゃないのかなと思ったくらい。
アンリの優しさの本質がよくわかるんだもの〜。
母のような哀しい人を作りたくない、
湊の薔薇のつぼみから万が一にでも子供が産まれたら、
自分のような思いを子供にもさせたくない、湊にもさせたくない、
だからつぼみは刈ってしまう。。。
そんな心理を、愛情からくる哀しさを
湊は全部受け止めて、アンリを愛していくのよね。
すごくいい話だったな〜って思いましたよ。
ちびっ子アンリも漫画で読んでみたかったなー。
漫画でも小説でもいいから、
湊の薔薇のつぼみから子供が産まれてくるのを
読んでみたいです！
あと、シリーズ通していつも夏乃さんの描くコミックス表紙が素敵だったけど、
今回の文庫の表紙も美しかったです！
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