宿命にあらがい、

運命の愛に生きるーー

 

 

古代ローマ的な時代。

奴隷や剣士などこの時代ならではの

好きな題材がちりばめられてて楽しかった。

円陣闇丸先生のイラストも超絶素敵でございました〜。

あとがきにまずはイラストありきで、

そのイラストからお話しを書きませんか、というオファーだったらしいです。

雑誌掲載時は短編だったのを

加筆修正と書き下ろしをプラスして、

書籍化となったものなので、

雑誌で読んだ方もかなり楽しめるんじゃないかしらね。

かくいう私も雑誌掲載時で読んだ記憶があるんですよね・・・

このローマ風が・・・なんとなく記憶に。

だから本が出ると知った時に絶対買おうと思っていたのでした。

 

英田 サキ著「愛に跪く時」

愛に跪く時 (ビーボーイノベルズ) 愛に跪く時 (ビーボーイノベルズ)
Amazon

恋など時間の無駄だと信じていた貴族のルキアノスは、奴隷上がりの人気剣闘士のドミナトスに恋をする。危ないところを助けられて以来、粗野なこの男に想いを寄せながらも素直になれず、金を渡して抱かれていた。身分違いと知りつつも逢瀬を繰り返していたが、ドミナトスが皇帝の贔屓の剣闘士と戦うことになり、状況は一転!その剣闘士とドミナトスには浅からぬ因縁があり、戦いに赴く彼の運命とルキアノスの恋の行方は?波瀾に満ちた―生涯一度の、運命の愛!

 

2部構成になっています。

1部は雑誌掲載時の話を元に

加筆したものです。

二人の出会いから思いが通じるまで。

 

この時代、剣闘士は最下級とされていた。

闘技場で興行として戦う剣闘士は奴隷か罪人とされていたからだ。

しかし彼らは命を賭けて闘うわけで、

腕っ節が強く勝ち続ける剣闘士は解放奴隷となり、

自由の身となるのだ。

貴族の青年ルキアノスとそんな人気剣闘士のドミナトスが

ちょっとしたことがきっかけで知り合い、惹かれていくんですよね。

ルキアノスは文学青年で闘技場通いなんてしたことがなかったので、

初めてドミナトスを見たときにドキドキが止まらないわけ。

そしてそのドキドキの真相が知りたくて、

闘技場に通ったり、またもしかして自分は同性愛者か?と訝しみ

高級娼館へ通い男性を買ったり(こちらは何もしなかったけどw)

恋を知らないおぼこで美しい青年らしく可愛さたっぷりでしたw

でもプライドが高いので素直になれないのよね〜。

これもまた恋愛経験値のなさからくるんだけど。

そしてルキアノスのいいところは、もちろん屋敷には奴隷もいるんだけど、

彼は無慈悲なご主人ではなくこの時代の貴族としては人道的とでも言うのかな。

側近のカイラも開放奴隷だけど、幼い頃から一緒なので兄弟のように思っていたり、

分け隔てなく接することが出来る人なのだ。

もともと優しいんでしょうね。

 

ドミナトスも剣闘士らしく精悍でたくましく、

もちろんHの方は経験豊富。どうやら剣闘士は貴族の女性に買われて

お相手をすることもあるようでして‥。

そこは奴隷なので否とはいかない。

でもドミナトスは奴隷ではなくなった今も剣闘士として現役で活躍している。

これには事情があるようで‥。

最初は意地の張り合いから、ルキアノスがドミナトスを買って

夜のお相手をさせたんだけど、

ドミナトスは最初からルキアノスが慣れていないことを知っていたのよね。

そのあとも不器用で素直になれないルキアノスはついつい辛辣なことを言っちゃうツンデレを発揮w

だけど皇帝お気に入りの剣闘士グルコスと闘うことが決まったドミナトスは

死ぬ覚悟をするんだよね。

実はグルコスは自分の家族(ドミナトスは小国の領主の御曹司だった)を殺した憎き相手だったのだ。

死ぬかもしれない相手を待つルキアノス。

このあたりが1部の盛り上がりですごくキュンとくるシーンでした!

(もちろん死なないけどねw)

 

2部は恋人同士となった二人だけど、蜜月は長く続かず

逃亡生活を余儀なくされるわけ。

グルコスを殺したドミナトス。これ自体は闘技場でのことなので問題ないのだが、

皇帝はある占い師からそそのかされグルコスを重用していたのだが、

ドミナトスに殺されてしまったため、ドミナトスに冤罪をかぶせ

反逆者に仕立て上げたのだ。

どこまでもドミナトスに付いていくと決心したルキアノス。

そこで北の領地を任されている総督の叔父のところへと赴く。

ところが道中でも色々とあって‥

二人は勘違いからぎくしゃくしてしまい、

ドミナトスはルキアノスと決別しようとしちゃうんですよ〜!

まー、これは逃亡生活に嫌気がさしルキアノスが自分をもう愛していないと思ってしまったからなんだけど、

ルキアノスもまったく素直になれないもんだから、

勘違いが勘違いを呼んでしまい‥ってな最悪な状態になっちゃうんだよね。

素直になれないところはもう最初っからドミナトスだってわかっているのに〜。

だけどここ一番で肝心なところではやっぱり素直にならんとダメだよ〜って

ハラハラしながらこの二人を見守ってしまったわw

恋愛に関してはまるで子供なんでね、ルキアノスは。

ドミナトスは若いけど色々と苦労してきたためどこか達観めいたところがあるけど、

やっぱりこと本気の恋愛‥その相手が素直じゃないときたら、

ちょっと振り回されておりますね〜w

このあとは皇帝の傲慢さに叔父が反旗を翻し、討伐するわけだけど、

ドミナトスはその軍人として登用されちゃい、

やっぱりなかなか甘い生活‥とはならず。

だけどラストはいちゃいちゃラブラブで

何も知らなかったルキアノスがドミナトスによって

開発されていく様はエ口かったです(さすがエ口とじに掲載されていただけあるw)

このあとの二人の生活も気になりますね。

続き出して欲しいな〜。

 

でも私は、冒頭でルキアノスが奴隷として娼館へ売り飛ばされそうになった少年を救い自分の屋敷へと連れてきたけど、あの子はどうなったのかしら??

そこがとっても気になっております。

*:..。o○☆゚・私の想像:,。*:..。o○☆

きっとあの子はルキアノスを神の使いか女神のように崇め奉り、

ドミナトスに並々ならぬ嫉妬をむき出しにしちゃっていることでしょうw

そしてもっと大きくなったらドミナトスに負けないくらいに

筋肉ムキムキになるようにせっせと鍛えている。

でも結局筋肉は全然つかない美少年のままで、

大きくて優しいグルボとそのうち恋仲になったらいいなと勝手に思ってますww

 

H度ドキドキドキドキドキドキドキドキ(何も知らないルキアノスに奉仕させちゃうのはドキドキですな)

ストーリー度満月満月満月満月半月

 


  参加しています。よろしくねラブラブ

BL ブログランキングへ