俺と結婚してほしい。

俺の嫁さんになってくれ!

 

 

2010年に新書で発売された作品の
文庫新装版です。
イラストは新書ではあじみね朔生さんから
文庫では変更になっています。
それが唯一残念な点かなー。
私があじみねさんの絵柄が好きというのもあるんだけど、
アマゾン育ちのワイルドな海緯と
エリートの郁望はあじみねさんの絵柄が
とってもマッチしていたと思うんですよね・・・。
新書判は読んだことがないんだけど、
イラストだけでも拝みたかった。。

高尾 理一著「野蛮人の求愛」

野蛮人の求愛 (ショコラ文庫) 野蛮人の求愛 (ショコラ文庫)
Amazon

十五年ぶりにアマゾンから戻った親戚・海緯を預かることになった郁望は、やけに逞しく成長した海緯に突然プロポーズされる。その昔、日本を離れたくないと泣く幼い海緯を宥めるため交わした嘘の婚約を信じ、二十歳の今まで郁望を思い続けていたらしい。郁望は当然お断りしたが海緯も引かず、自分と結婚したがっている年下男と暮らすという絶望的な生活が始まった。しかも海緯のワイルド&ピュアっぷりは郁望の想像を超えていて―。

 

 

アマゾン育ちという海緯のキャラが強烈で

とても楽しく読めました!!

 

やっぱり高尾さんの書くお話はテンポが良くて(特に会話)、

すすすーっと読めてしまう。

今回もアマゾン育ちというトンデモ設定な攻めの海緯だけど、

堅物な受けの郁望とのやりとりが笑えるんですよね〜。

もちろん郁望にとっては受難なだけで疲れちゃうんだけど。

でも海緯がとても魅力的に書かれていたので、惹かれるのはわかるわ。

 

高尾さんといえば、

「鬼の王に誓え!」や「天狗シリーズ」にあるような

受けちゃんを溺愛していて、

彼しか見えない、彼のことしか考えられない、

そして彼を守るためにはどんな手段も厭わない・・・

受けにとってはいいんだか悪いんだかよくわからないような攻めが

お得意なのよね。

そしてその攻めの猛烈なまでの受けへの愛情一辺倒なせいで

会話が成り立たないこと多数。

こういう軽妙なトークが高尾さんの持ち味だったりするのです。

 

今回はなんせアマゾンですからねー。

東京の文明のなかで生活してきた郁望にとっては

アマゾン帰りと聞いただけで

もう異星人に近い存在になってしまう。

海緯は食材を調達すると言っては

川で魚をとろうとするし、木の枝で弓矢を作り

そこらへんの鳥を狩ろうとする。

スーパーで食材を買ったとしてもIHなどというものに慣れているはずもなく、

ベランダにかまどを作り火をおこしては119番通報されてしまう。

食事面だけではない。

ビルとビルを飛び乗り移動しちゃうし・・・。

んま〜、ワイルドね、素敵ーーラブラブでは済まされないことを数々してしまうんだよねw

だけど、そこが海緯の魅力になっているのは、

高尾さんの上手なところだと。

 

ただし、最初は敬遠していた郁望が

海緯に対し恋するまで一週間しか経っていなかったのか!

というはあったけど。

ちょっと短すぎるんじゃないかな・・・なんて。

まぁ、濃い一週間だったので勢いに何だか頷いてしまいそうな気がするけどもw

 

1部は郁望と海緯がくっつくまで、

2部はその後の二人・・

というか、海緯の最大の目的は郁望と結婚することなのだ。

何度プロポーズしても「しない」の一点張りな郁望を

なんとか頷かせようとするんだよね。

すっかり郁望のマンションのほかの住民とも仲良くなってしまった海緯。

かといってすぐに海緯が都会の生活になじんでいるかと言えばそうじゃない。

相変わらず、生きた動物・魚類をもってきては捌こうとする。

魚はまだいいよね、バスタブを生け簀にしてなければ。。。。。

だって、帰宅してバスタブのフタをあけたら、

ウナギやらスッポンやらがうよっとしていたら、

悲鳴をあげちゃうわよねーww

そういうやりとりがあっての、二人は果たして結婚できるのか?

(というか、郁望が海緯の結婚してして攻撃に陥落するのはいつなのか?)というのを楽しむのが2部なのですww

いつの間にかマンションの住人たち公認の仲になっていた郁望と海緯の間柄。

そうと知った時の郁望のぼう然さときたらww

 

これはいつか二人がアマゾンで休暇を過ごす

アフターストーリーを読みたくなっちゃいますね。

 

H度ドキドキドキドキ

ストーリー度満月満月満月満月



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