ずっと好きだった
ずっと言えなかった
初読み作家さんです。
BL作品のタイトルに女性の名前がつくっていうのは
とっても珍しかったので、
備忘録で本を紹介したときから
ちょっと気になっていたんですよね。
そうしたら、twitterでこの本を絶賛されていたBL作家さんがいらっしゃって
泣けるーとの評判だったので
やっぱり買ってみようと思ったのでした。
後藤著コミック「凪子の話」
凪子の話 (H&C Comics ihr HertZシリーズ)
Amazon 真面目で品行方正な海原和也。派手で少し軽いところのある山治浩平。 幼なじみで親友のふたりは、高校でも目立つ存在だった。 和也と初めて会った瞬間、凪子は彼に恋をしていた。 だから、彼の幼なじみの浩平が和也に恋していることに気づいてしまう。 そして、和也を好きだからこそ、彼の心が誰を想っているのか気づいてしまう。 交差する想いの行方は…… 交差する想いの行方は…… |
泣ける・・・という評判があったものの私は泣きはしませんでしたが、
BLには珍しく女性視点で描かれている作品。
だからこのタイトルなのか、としっくり。
こういう切り口はとても新鮮!
BLにおいて女性をメインにもってくるのはかなり勇気がいることだったかと。
BLでは女性ってその間に割って入ってくる邪魔者だったり、
元カノや元妻でいやーなタイプだったりが多かった。
もしくは理解あるさっぱり系の女性か。。。。
やっぱりメインは男性なので、女性は悪かもしくは
応援する立場か毒にも薬にもならないタイプか。
だからBLに登場する女性キャラはあまり支持されることが多くなくて
それゆえ、女性をメインにもってくるって勇気があったかと。。
凪子自身はとても好感が持てる女性ではあるかと思うけど(これも人それぞれの感じ方がありますが)。
この話は男性二人と女性一人の奇妙な三角関係が描かれてるの。
ずっとずっと和也のことが好きだった凪子。
和也と浩平は親友同士で互いに親友以上に想っているのに
それを告げられずにいる。
今までだとどちらかの男性からしかきっと描かれてこなかったと思うのよね。
凪子の気持ちを先に描くことで、
和也と浩平の背景や気持ちがぐっとくる構成になっているの。
凪子の話が先でそのあと浩平、和也視点と続くんですね。
構成も良かった!3人のバランスが絶妙ですね。
ただ私は、凪子はやっぱり罪作りだな・・・と思ったわ。
彼女の気持ちはわかるよ。
死に行く人が自分にわがままになっても
そこはいいとは思うんだ。
だけど、やっぱり遺された人はその重さをずっとずっと背負っていかなくてはならない。
自分が死んだあとは二人で幸せになってねと言われても
和也の性格を考えたら「はい、そうします」ってどうしてもならないと思うんだ。
でもどうなんだろう。
こういうのって正解がないからなおのこと辛いかな。
お話に賛否が出るのも頷けます。
ハマる人はとってもハマる作品だと思うな。
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