ずっと傍におります‥‥
ずっと二人でおりましょう



鴆ージェンー 」がとっても良かったので、
こちらも購入〜!!

人間×異界の王

異界の王といってももとは人間なのです。
主人公の務める旅寓というのが
人里離れた場所にあり、
時折人ならざる者も立ち寄るという‥。
何とも不思議な世界観だったけど、
鴆ージェンー 」もそうだったように、
文善さんはこういう特異な世界を描くのがとても上手な方。
その世界にすーっと入っていけます。
巻末には「鴆ージェンー 」の番外編も収録されてます!


文善 やよひ著コミック「極夜」

極夜 (Canna Comics)/プランタン出版
¥724 Amazon.co.jp
大人気作「鴆-ジェン-」の文善やよひが描くファンタジーBL「満月の王」が完全版となって登場!人間×異界の王住む世界が異なる二人――それでも、「ずっと傍におります…ずっと二人でおりましょう」人里離れたとある旅寓で働く天野。ここは人間が経営し、異界の"人ならざる者"が利用する不思議な宿だった。そしてある日、その旅寓を訪れた常世の王。高飛車で美しいその王は、学生時代に失踪してしまった天野の幼馴染み・観月に外見がそっくりで……?「満月の王」に40p以上の大幅加筆修正を加え、「鴆-ジェン-」の番外編31pを収録!!


妖が見える天野はその能力を買われ異界の人ならざる者も訪れるという
旅寓で働く事になった。
そしてやってきたのが異界の王ツクヨミ。
ツクヨミとは元は人間なのだ。
常世の悪しき者達が現世に出てきて人々を悩ませていたのを
人柱を常世へ送ることによって、常世を治めてもらい現世に害が及ばぬようにしたのだった。
初めて対面するツクヨミに天野はある思いがよぎった。
それは同郷の幼馴染の観月だった。
満月の夜、海に落ちてそのまま行方知れずとなった友人の観月。
観月とツクヨミがそっくりだったので、
天野はツクヨミのことが気になって仕方なくなるのだった。
もしかして・・・という思いが湧く一方で、
ツクヨミに常世にいると現世にいた頃のことの記憶がなくなっていると言われてしまい、
本人なのかを確認することができずにいたのだ。
そこで禁を犯して天野はツクヨミを夜の海へ連れ出すことに。
現世での記憶を少し思い出したツクヨミはやはりあの観月だったのだった。
しかし、それはおぼろげな記憶で天野のことまでは覚えてはいなかった。
だが、そのわずかな記憶のおかげで、
なぜ観月があの日海でいなくなってしまったのか、
真相を知る事になった天野。
全ては自分をかばってのことだったとわかり、
天野は現世を捨て、ツクヨミと共に常世へ行く決意をするのだった。


鴆ージェンー 」もだけど、
文善さんの描く人外の受けちゃんはツンデレですな〜w
ツクヨミ様も最初は傍若無人なお方で
天野も最初はピリピリしていたのよね〜。
ツクヨミ様は人間からその素質を持った者が選ばれるわけ。
でも、現世と常世では空気が全く違う。
ツクヨミの素質ありと選ばれし人間でもその空気の重さ痛さに耐えかねて、
現世に逃げて死んでしまうのだ。

常世って古くは日本書紀や古事記にもその記述があり
現世と対にして考えられることから、
私なんかはやっぱり黄泉の国のイメージが強かったりする。
ここでの常世もツクヨミのお付きが小鬼だったり、
常世から悪しき者が現世に来ることを心配している・・・という記述からも
常に夜であり、妖もいっぱいいて・・・地獄とまではいかなくても
その入り口的な感じがしますね。

実は観月は幼馴染でずっと想っていた相手天野がツクヨミに選ばれたことを知り、
身代わりになって常世の入り口である海に身を投げたのだ。

でも悲しいかな。
観月はツクヨミではなかったので、
そのせいなのかはわからないけども、
現世の記憶がなくなり今は身代わりになるほど愛した天野の顔さえも
覚えていなかったのよ・・
なのに、歴代のツクヨミが逃げ出したその異界から、
決して逃げることなく、ずっとこの常世に居続けると言うのには、
心の奥底で、それによって現世にいる愛する人を守るという思いが
深く深く残っているからなんだろうな・・・と。
そういうのを感じるとなんていじらしい観月なんだろう!と思うわけです!
私がそう思うくらいだから、
事の真相を知った天野がそう思わないはずないわけで、
ツクヨミを追いかけて結局は常世へ行ってしまうんですね。

だけどそこでめでたしめでたしじゃないの。
現世の旅寓で二人一緒に行った海も、
常世へ戻ってしばらくすると
ツクヨミはもう覚えていなかったりするんだよ。
そうやって二人の思い出も忘れてしまうんだろうか・・・
でも天野はさすがにツクヨミ候補だっただけあり、
結構常世に馴染んでます。
それが救いなの。
天野がツクヨミと一緒にいて幸せそうだからツクヨミもまた幸せを感じるんです。

なんか書いていくと切ないストーリーのように思えちゃうけど、
結果、二人が幸せなんだからいいんじゃないかな。
(切なく感じる理由の一つに全編を通して夜だからなのかな)
常世にいる小鬼たちが可愛いので癒しになっていますww

そして!
鴆ージェンー 」の番外編!
なんか読んだ事ある・・と思ったら同人誌からの再録もありました。
同人誌の4コマは夢オチだけど、そんな夢をみちゃうくらいラブラブってことよね。
フェイが熱を出してツァイホンが看病する話は一生懸命はツァイホンが可愛いのです。
まるではじめてのおつかいのような・・・www
すっかりエ口エ口になってしまったフェイですけど、
それだけフェイが我慢を強いられていたってことでww


H度ドキドキドキドキドキドキ
ストーリー度満月満月満月満月




参加しています。よろしくねラブラブ


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