ハゲドキドキLOVE!?


はぁ〜、もうBLもここまできましたか!!
今回の受けはハゲなのです!!
BLの読者は圧倒的に女性が多いので、
受けや攻めは女性の好みが反映されている。
だから女性から受け付けられない容姿や性格はキャラとして
敬遠されちゃうよね。
だって需要が多かったらこれまでも書かれていたと思うの。(私が知らないだけ?)
しかもね、つるっぱげならばまだいいの。
彼はちょびちょび生えているところがあって、
それが一層、悲しさを助長・・・
おまけにハゲ隠しのヅラがパンチときたもんだ。(パンチも女性が敬遠しちゃうかと・・)

でもそういう敬遠されちゃう人を敢て書くのが木原さんなのだ!
思えば「Don’t Worry Mama 」ではデブで性格悪くおまけにマザコンという
三重苦のような男性を受けとして見事に書き上げたんでしたっけ。
結構性格の悪い男を出すのが好きよね。
あとどこか病んでる男とか。
なのでこういうハゲキャラを受けとして書き、
なおかつ面白く、そして最後には木原作品の魅力である
不思議にこの恋を応援したくなる・・という作品に仕上がっております。
キャラに特に魅力がないのに、容姿も・・・・なのに
応援したくなるっていうのは本当に木原さんの上手さゆえだと思います。
萌えは人それぞれだと思うし、萌えなくても面白い作品はたくさんある。
これもそんな作品の一つ。
木原さんじゃなきゃ書けないですねー。

さあ、
萌えのサバイバルへようこそ
(木原さん談)

 木原 音瀬著「LOVE&CATCH」
LOVE&CATCH (Holly NOVELS)/蒼竜社
¥929 Amazon.co.jp
23歳サラリーマン。48歳パンチパーマ会社社長(ハゲ)。職を取るか真実を語るか、選択の末に二人がたどりついた結末は!?渋谷守が就職した先は、堀内社長を含めて従業員4人というペット専門の小さな葬祭会社。従業員同士の仲もよく、居心地のいい職場にはひとつだけヒミツがあった。それは、社長の頭のパンチパーマはカツラで、実はハゲているということ。違和感満載のパンチがカツラだと気づかれないわけはないのに、社長は誰にも知られていないと思いこんでいた。知られたら寝込んでしまうくらい繊細な社長を気遣い、周囲は細心の注意を払って接していたが、偶然ハゲを見てしまった渋谷は、従業員で唯一カツラだと知っている(けれど誰にも言わない)ことから社長に慕われるようになって!?ふんわり切なく優しい恋のストーリー。


これほどまでに自由に書けた理由の一つには
もともと本作は同人誌だったということがあると思います。
でもそれを商業化するにはHollyノベルズさんの勇気?と
木原作品に対する絶対的信頼を感じております。

攻めは23歳、男ばかりの7人兄弟の長男で、
そのせいもあり家事全般を完璧にこなし、文句を言いつつも
弟達の世話を一手に引き受ける。とにかく面倒見がいい。
受けはペット葬儀屋を経営する48歳の社長で、若くして頭髪が寂しいことに・・。
そのためパンチのカツラをかぶっているが、本人以外全員そのパンチは
似合っていないと心のツッコミをしている。
ところが本人はこのカツラを気に入り、そのうえ誰も自分がヅラだと
気付かれていないと、とんだ勘違いでご満悦。

こんな二人がどうやって付き合うようになったかというと・・・
始めは勘違いなんですよね。
社員旅行で酔っぱらって寝てしまった社長のハゲ頭に(カツラを勝手に取って)、
「はげLOVE」とマジックで書いた人がいたのだ。
それ以前、ちょっとしたアクシデントから社長である堀内のヅラが吹っ飛んだ瞬間を目撃してしまった新入社員の渋谷。
他の社員からは堀内はヅラであることをひたすら回りに隠し、
でも小学生からヅラであることを指摘・からかわれた時、
一週間仕事を休まれて大変困惑したことを聞かされていた。
なので、この時も渋谷は絶対誰にもヅラであることは言わないと堀内に言っていたのだ。
だからこの「ハゲLOVE」は渋谷以外の者が書いたと堀内が知ったら、
また会社を長期休まれることになりかねない。
堀内も渋谷以外の社員が自分のヅラを知っている人がいるとは夢にも思っていないため、
「ハゲLOVE」は渋谷が書いたもの、で二人の間ではおさまってしまった。
これが渋谷の今後の人生を大きく左右することになるとも知らず・・・・


普通、こんなこと書かれたら、イタズラと思うだけだよね。
でも堀内は違った。
真面目で小心者、心優しい彼が小規模とはいえペット葬儀屋を上手く経営しているのは
ひとえに彼の人徳ゆえなのだ。
彼のペットに対する扱い、飼い主に対する心遣いが口コミで広がり、
堀内にお願いしたいとペットを亡くした飼い主から葬儀の依頼が舞い込んでいた。
そんな堀内は「ハゲLOVE」がイタズラとは思わず、
渋谷からの愛のメッセージと受け取ってしまったんですね〜www
年の差25歳、同性、そんなことを考えたらまず違うと普通は思うんだけどねぇ。
堀内はある意味ポジティブシンキングなところがある。
え?普通、そうとらないよね?
そんなこと思わないよね?
みたいなところがあるんだよ。
この勘違いは、ヅラにも言えてるんだけどさww(誰も自分のヅラに気付いていないっていう)

さて、これがラブレターだと勘違いされたとわかった渋谷は焦ってしまう。
そらそーだ。
渋谷はそもそもホ/モではないし、
これっぽっちも堀内のことが恋愛対象として好きではない。
だけど、ここで違いますと言うと堀内がショックのあまり仕事放棄をするのではないかと
危惧してしまったのだ。
母子家庭で兄弟が多く9時5時で仕事が終わる現在の環境を考えると、
今の職を失うわけにはいかない。
渋谷は仕方なくこの勘違いを受け入れる羽目になり・・・・

最初、このくだりを読んだとき、
はぁ????と堀内にも渋谷にも思ったもんですss
だって自分の身に置き換えて考えたら、絶対嫌だよね。
上司にそんな勘違いされたら、ソッコーで仕事辞めますww
確かに家庭の事情を考えるとおいそれを辞められないので、
正直に「ハゲLOVE」は自分が書いたわけじゃない、ヅラは皆が知っていると暴露します。
そこで休まれたり、経営がうまくいかなくなったとしても、
それは堀内の責任だもの。
そもそも堀内もなんで渋谷が自分に恋をしていると思えるんだろう・・・ww
でもここからがこの作品の面白さに繋がっていくんですねー。

渋谷はあの手この手で堀内から距離を取ろうとするんだけど、
なぜか無下にすることができず、
とうとう身体の関係までもってしまう。
しかもこれが思いの外気持ち良かったのだ!!!
でもやっぱり愛情はわかない。
突っぱねたかと思ったら優しくしたり堀内からしたら
渋谷の態度がわからない。

そのうち美人の新人が会社に入ってきて
渋谷は彼女に恋をするんだけど、
やっぱり堀内と切ることができず、
堀内に違う女性をあてがおうと画策。

渋谷ってキャラ的にはとっても地味。
オカン気質だし。決して悪い奴ではないんだけど、
彼のやっていることを振り返ってみてみると
コヤツは極悪非道なんじゃね?と思ってしまうww
少なくとも渋谷に対して真剣に愛情を持っている堀内に対して、
身体だけの関係であり、そこに愛はなく、あまつさえ堀内から自分を振ってもらうように画策。
仕事に支障を来すかもという理由で暴言を吐かないだけで、
これまでの木原作品の性格悪キャラ達とやってることはあまり変わらないだよ。

読み手は渋谷の気持ちを分かっているから、
堀内の勘違いからくる台詞もアイタタタ・・・って感じで哀れになっちゃう。

でもさ、あんなに堀内うざ〜とか思っていた渋谷なのに、
いざ離れられると喪失感は否めないの。
何度も何度も堀内との関係を解消できるチャンスはあったのに、
そのチャンスを自分で壊してしまうんだな。

結局は勘違いから始まった二人の恋は本物になり、
数年後は養子縁組をして堀内の仕事・財産をすべて渋谷が引き継ぐことに。
そして二人の性関係もドMとドSにwww
言葉責めとスキンヘッドプレイをする渋谷、
それに謝りながらも感じちゃう堀内・・・・・・

もう好きにしてくれ・・・って感じですwww

初回限定ペーパーはアニオタの次男視点。
次男は渋谷が恋をした美人の新人ちゃんの恋人になるんだけど、
二人の仲を知ってしまう・・っていう話。
兄のこういうの知りたくないよねぇww(ドSなHプレイとか)

ところで渋谷は地味キャラなんだけど、服装が壊滅的に酷い。
アニメキャラの服を平気で着たり(女の子キャラがついてても裸じゃなけりゃOKみたい)、
それ、ヤバくない?って指摘されてもヤバいを良い方のヤバいと解釈したり・・・
謎な人だわーww


H度ドキドキドキドキドキドキ(初めて読んだハゲプレイ)
ストーリー度満月満月満月満月



参加しています。よろしくねラブラブ


BL ブログランキングへ