好きで好きでたまらない



ララ子さんの短編集です。
3作品5話収録されてます。

みんな可愛い話だったわー。
ララ子さんの短編というと、
ダークなものもあったりするんだけど、
これはちょっと切なさがあっても
基本可愛いお話でまとめられています。
あ、気付くと全部高校生ですね。
でもそれぞれ全然違ったタイプ。
ロミジュリ関係の二人や、芸能人×高校生、
ユーレイが絡むお話などなど。
私は最後のユーレイが出てくるお話が好きかなぁ。


小嶋 ララ子著コミック「あの子とジュリエット」

あの子とジュリエット (キャラコミックス)/徳間書店
¥669 Amazon.co.jp
「俺とみつるはロミオとジュリエットだ」高校生の諒介(りょうすけ)とみつるは、幼い頃から恋人同士。けれど、互いの父親は犬猿の仲だ。絶対に離れたくない――その一心で、駆け落ちを決意して…!? 表題作のほか、人気アイドル×幼なじみや、恋文代行人の臆病な恋も収録♥ 高校生の想いがきらめく、珠玉の短編集!!


「あの子とジュリエット」

みつると諒介は恋人同士の高校生。
だけど親同士がめっちゃ仲が悪く、二人の関係はまるで
ロミオとジュリエットのようだ。
ある夜、二人はとうとう駆け落ちを決行する。
だけどみつるに一緒についてきてしまった子豚のえんがわの具合が悪くなってしまい、
二人の逃避行はあっけなく終わりを遂げてしまうのだが・・・。

子豚にえんがわって・・・ww
どうやらえんがわの他にもコハダやしめさばって子豚ちゃんもいるみたいで。
そーいや、別のララ子さんの漫画にしらすって名のペットが出てきたよね。
魚好きなんだろうか・・?ww

それはさておき、
諒介とみつるの二人の逃避行はあっけなく終わっちゃったけれど、
高校生らしい一途な思いがとても伝わってきたわー。
諒介がみつるをぐいぐい引っ張って行く、そんな感じね。
みつるはほわーんとしてて癒し系。
だけどやっぱり譲れないところは譲れない。
諒介のことは何があっても別れない。
二人が駆け落ちから戻ってそれぞれ父親からぼこられたであろう痣が痛々しかったけれど、
そんなことはこれからの二人にとってはたいした事ないんだろうな。
絆の深さを見せられましたー。


「ドラマチック・ボーイフレンド」「メランコリック・ボーイフレンド」

雛は今はときめく若手人気俳優。
だけどどんなに人気がでようとも、地元の高校から転校する気はない。
なぜならそこには幼なじみの六太がいるから。
六太も最初は雛を応援していたのにいつからか、それが苦しくなってきた。
もやもやしてしまう。
雛を避けるようになってきてしまった六太。
そんな六太に雛は・・・

幼なじみものって好きなのよね。
なんだか大事なものを共有しているって感じがするじゃないですか。
でも一番仲良かったはずなのに、
片方がどんどん遠い存在になってしまったら・・・。
それは辛いよね。
一緒に育ってきたようなものだから余計にそれは辛い。
応援してないわけじゃないけど、複雑な気持ちになってしまう。
だけどさ、雛にしてみたら引っ込み思案だった自分に手を差し伸べてくれた六太のことは
何ら変わらず大好きなわけなのよ。
だから人気が出て仕事が忙しくなっても転校なんてしない。
昔は雛の方がちっさくて六太がリードする感じだったのが、
今では逆転している感じかな。
こういう下克上的な立場も幼なじみ同士では好きなシチュなのよねー。


「ラブレターのお葬式」

悠介は学校でラブレター代行業をしている。
同級生に頼まれたら相手にラブレターを書くというもの。
その悠介の右手に女の子の幽霊が取り憑いた。
その子みちるは悠介の家の近くで通り魔に殺/された女子高生。
みちるはどうやら相沢という同じ高校の先輩にある思いを伝えたいらしい。
相沢はもう少し早く待ち合わせ場所へ行っていればみちるが死ななくてもすんだのに・・・と
自責の念に駆られていた。
相沢のためみちるの思いを綴る悠介。
だけど、相沢と一緒にいることで悠介の方が相沢に惹かれていってしまい・・・。

BLでは女の子の存在は邪魔する者か応援する者かライバルか・・・
まあ、だいたいそのどれかなんだけど、
こういう使われ方・・・というか、こういう立場の子ってのは珍しいかな。
でもきっとこんな別れ方した相沢にとってみちるのことは
生涯忘れられない人になってしまうだろう。
だからこそそんな相沢のことを好きになった悠介なんだろうけどさ、
好きな人が誰か他の人を忘れられずにいるってのは、辛いよね。
ララ子さんのあとがきには二人が恋人同士になるかはわからない・・・とあったけど、
それはそうよねー。
でもかけがえなのない存在。
ちょっと切ないけど、こういうのもまたアリなのかな。

だけどみちるの願いは相沢に幸せになってもらうことだろうから、
ちゃんと幸せになって欲しいよね。
できれば相手は悠介で。




ララ子さんの作品は、ぽわんぽわんしてて、
Hなことしててもピュアな感じがとってもするのよね。
これはあまりHなところはなかったけれど、
私はララ子さんの作品はかえってHシーンはない方が好きなのよ~。
と、珍しくそう思える作家さんだったりしますww


H度ドキドキドキドキ
ストーリー度満月満月満月三日月



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