幾久しく、妻として仕えます。




久しぶりの柊平さんです!
「妻」「獣」の二つのキーワードにまんまと引っかかったのはこの私ですww
それに表紙の狼もなんだか良さげだったし、
ホイホイ釣られてしまったわけですよ。

カラー口絵の狼もとても美しい。
こんな狼ならば私ならモフリまくりですな!!

で、肝心の内容ですが、
無垢な美少女…もとい美少年を調/教しまくりな一冊…って感じでしょうか。

私はもともとこういったジャンルが大好きなので、
大好きだからこそちょっと厳しくなるんですが、
何かが全体的に惜しい!
せっかくの設定なのに、どれもこれも活かされてないのかな、という印象。

キャラとかは良かったと思うんだけどねー。
ちょいと受けちゃんがウブ過ぎで女の子っぽいのが気になりますが(あまり女の子っぽいと男である意味がなくなる)、
攻めの狼(御武王)がとても優しくて二人のやりとりは何だがホッコリ癒されます。


柊平 ハルモ著「新妻と獣な旦那さま」
新妻と獣な旦那さま (プラチナ文庫)/プランタン出版
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攻め入った隣国の兵を退け御武王と名乗った銀狼は、褒美として皇族の花嫁を求めた。異国の神だというものの、狼と契りを交わすことに皇族達は怯えた。そんな中、皇族の末端に連なる瑞宝は、自ら嫁ぐ決意をする。そしてこまやかな気遣いを見せる御武王と、徐々に心を通わせていく。だが夜に現れる彼の影だという男に、獣形である御武王を受け入れるためと、淫らに体を開かれて…。




この作品の受けちゃんである瑞宝は華南の国の皇子なんですが、
生まれつき白髪であり赤目であるため忌み嫌われ、不吉を呼ぶと周りから疎まれていたのよね。
実母でさえ、瑞宝のその姿にショックを受けて自害してしまったほど。
なので、瑞宝は生まれてからこの方ずっと人前へ出ることなく館の端でひっそりと生活をしていたのだ。

こういうシチュいいよね~!グッド!
しかし!!ここでもうーんと思うことが。
迫害されて過ごしてきたのなら、私好みのちょっと可哀想な受けちゃんなのかしらん?
と思ったんだけど、あまりそういうわけでもなく。
誰からも愛されずにきたには間違いないのよ。
実母の事とか可哀想な背景はあるし、
異形であることにコンプレックスを抱いて成長してきたことには違いないの。
だから私としてはそういうところをもっと前面に出して欲しかったんですよねー。
そうすると、より不憫さだったり健気さだったりが際立ったかと。

華南の国は豊穣の土地で恵まれていたせいもあり、
隣国から狙われてしまい、ある日襲われてしまう。
その時に助けてくれたのが、神狼である御武王だった。
でも狼というのは華南の国を加護してくれている神と敵対している神の眷属であると言われ、
瑞宝達華南の国の者たちにとっては恐ろしい存在であったのだ。

その狼によって助けられた華南の国。
そこで、狼が国を助けた条件として出してきたのが、皇族から我の嫁を出せというものだったのだ。

助けてもらったとは言え、恐ろしい狼の嫁になど誰もなりたくない。
そこで自ら狼の元へ行くと名乗り出たのが瑞宝だった。

自分が出来ることはこんなことくらいしかないので、名乗り出たんだけど、
もちろん瑞宝だって狼の元へ行くのは怖い。
食べられちゃうんじゃないかとも思っていてり。
でも御武王は嫁として交わるような事を言っていたから
男の自分ではそんな行為は出来ないと思ってるんだよね(甘い甘いww)

ところが瑞宝の予想に反して御武王はとても優しかったのだ。
何よりも異形の瑞宝を美しい、可愛いと褒めそやす。
そんな言葉今まで誰にも言われた事のない瑞宝は真っ赤になってしまう。
そんな事もあって徐々にだけど、瑞宝は狼である御武王に心を開いていく。

このあたりは読んでいても可愛らしくてホッコリしましたー!

しかし、瑞宝が来たのはちゃんと嫁としての勤めをするため。そう、夜の…。
でもおぼこい瑞宝は何をナニしてどうするかってのがよくわかってない。
なので夜な夜な狼の代わりに瑞宝の褥にやって来るのが、
狼の影である見目良い青年だった。
でも影に過ぎない彼は瑞宝に触れることはできないため、木の枝を使い瑞宝の体を開いていく……。

うおー!デターーーー!!(≧▽≦)

ザ☆調/教!!


しかもいきなり触手プレイですか!?(^ε^)♪

いや、好きだけどね!!(///∇//)←好きなんかい!


でも瑞宝にいきなりこのプレイはハードル高いんじゃ。。。
と心配もよそに結構盛り上がってましたwww

でもそんな盛り上がってしまった自分を恥じる瑞宝はなかなかいいですね。
そしてそれを慰めてモフモフで寄り添う狼御武王。
この尻尾を枕に二人寝るシーンは好きでした。


が!!!
ここでも一つ言いたい事が。

触手プレイも調/教も嫌いじゃありません。
でも、そこがこの話のメインではないはず。
そこにページを割き過ぎのような気がするんですよ。
こういうのもページが多いと逆に食傷気味になっちゃうし、
何より瑞宝と御武王はもっと心の深いところで繋がり合うべき、その過程の方が大事だと思うのね。

そのせいか最後瑞宝が囚われて、狼を殺せと言われて反抗するところとか、
御武王と青海貴人とのやりとりや、本来の姿に戻った御武王と瑞宝との事とか、
やや駆け足になってしまったと思うのね。
こっちの方が大切な部分だと思うので、Hよりもこういう方を重視に書いて欲しかった。

だから読後になんとも微妙感があるというか。
うーん、もったいなかったなー。


H度ドキドキドキドキドキドキドキドキ
ストーリー度満月満月満月




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