ややや。
本当に素敵な作品をありがとうーー!と
言いたい気持ちになりましたよぅ!!



明日屋商い繁盛1 」の続きで完結編となっています。
事故で家族を亡くした秋緒が親族から引き継いだ不思議な古道具屋「明日屋」。
ここは店舗兼住居となっていて、付喪神でしかも唐傘お化けであるキッカと
同居する羽目になってしまった秋緒。

お化けのキッカは男色家でことあるごとに秋緒に迫るww
お化けだけどイケメンだから許す!←何を?
しかもこのキッカ、秋緒の友人である天宮とソックリなのだ。

それだけではない。
明日屋に来る客たちは皆、死んだ人ばかり。
そのお客の頼まれ事を聞きながら秋緒の不思議生活は送られている。

2巻目でキッカと天宮の謎、
そしてこの世がどうなっているのか、明日屋って何なのか・・・
その不思議がすべて解明されるのだけれど・・・!


秋緒のことは読んでいくともしかしたら・・・と思うことはあるのね。
でも、キッカの正体にはヤラレました!


ARUKU著コミック「明日屋商い繁盛2」
明日屋商い繁盛 (2) (バーズコミックス ルチルコレクション)/幻冬舎
¥650 Amazon.co.jp
自称からかさおばけで男色家のキッカと古道具屋を切り盛りする秋緒。キッカと、彼に瓜二つの友人・天宮の正体がいよいよ明らかに!



ARUKUさんは本当に独特の世界観を持った作家さんだとは思いますが、
何というのかなぁ?
いつも心に余韻を残して終わるとでもいうのでしょうか。
読み終わると一瞬ほぅ~・・って放心するのよねー。
この作品もまたそうでした。

ただ、ただ、惜しいかな!
こんなに素敵な世界を描かれる作家様なのに、
絵で人を選んでしまうのよねーー!!
私の回りでもARUKUさんの評判は知っているけれど、どうしてもあの絵が馴染めずに・・・・と
手を出せずにいる方達がおるのです。
否定はせん!ww
だって私もそうだったんだもん。

でも、一度この世界にハマると、苦手と思っていたこの絵も
この話にはこの絵じゃなきゃダメだわって思えてくるから不思議www
本当に食わず嫌いせずに一度は読んで欲しいと思える作品です!


今回も明日屋に来るお客さんたちはこの世にいてはいけない人たちばかり。
つまりは死人ばかりなんだけどww
最初はあんなにビビっていた秋緒も、
1年もこのお店でこんな人たちばかり相手にしていたら、
もう慣れたもの。
彼らの今生での心残りを彼らに代わって片づけてあげるのだ。

それらのお話自体は1話完結なので読みやすく、
しかもどのエピソードもホロリときちゃう。

私はキツネの話に涙が出たよーー!
それと漫画家と編集の話も。
切なくなりました。
1話完結の中にも秋緒やキッカのことでの伏線は張られています。
なので読んでいくと秋緒は・・・・と段々と話の核心に触れていくことができるのよね。

一見、のんきに楽しそうに日々を過ごしている秋緒とキッカだけど、
秋緒は何となく感じているのだ。キッカとの別れがすぐそばまできていることに・・・。


そしてとうとうやってくる、明日屋最後の客。
ここまで色々と伏線を張っているので、展開も突然ではなくスムーズに終わりに向けて進んでいくんですよ。
このへんの話のもっていき方は上手いなーって感じました。



ここからはネタバレになるのでこれからこの作品を楽しみにして読む方は
回れ右してくださいね。





秋緒のことは
「家族が全員亡くなった。自分だけが事故の生き残り」と言っていたけれど、
きっと秋緒自身も生死の境にいるんだろうな・・・と
感じておりました。

そう、不思議な古道具屋である「明日屋」こそが、
生死の狭間にある不思議な空間に存在するお店なのだ。
だから秋緒のもとに訪れるのは死人であったり、
これから死にゆくものであったり・・・・。

じゃあ、秋緒はそうだとしてキッカと天宮の正体は何?と
ここはわからなかったのですが、
とにかくキッカは秋緒の味方で秋緒を元の世界へと導く役目があるようなのだ。


明日屋最後の客。
それこそ、秋緒がすべてを亡くした事故をつくった張本人である死神そのものだった。
死は秋緒も狙っている。
その死から守るのがキッカであり天宮なのだ。

死神から逃れその先にあったものは・・・・・
そこは「現実」。
事故による脳外傷で長い長い眠りについていた秋緒。
明日屋はその間での出来事なんですね。

でも秋緒にとっては明日屋でキッカと共に暮らしていたのも現実なのだ。

だから事故から意識を戻したあとも必死にキッカを探し求める。
この秋緒がとっても痛々しい。
キッカと共に暮らした明日屋でのことは秋緒にとってはどうしても忘れられないことなのだ。
事故で家族を亡くし、ひとりぼっちの秋緒がやってこれたのはキッカがそばにいてくれたから。
キッカに会いたい・・・
秋緒はその思いでキッカを探し続ける。明日屋がこの世界に存在しないものだとわかっていても。。。。

このキッカの正体に唸ってしまいましたよーーー!


キッカとは実体をもたないプログラムなんですよね。
そう、脳障害で昏睡状態となった人のシナプスの再結合に働き掛ける電気信号。

じゃあ、そんな味気ないものに秋緒は恋をしていたのか・・・!?
いえいえ。
その答えはどうか本編を読んでみてくださいませー!!



秋緒が現実に戻ってきたあと、
明日屋で助けた人たち(死人たちと言うのか?ww)と、
現実でもちょっとだけ交差するんですよ。
それがまたほっこりさせられました。(達磨ちゃんがカワユイドキドキ


キッカと秋緒が現実の世界でどうなるのか?
今後が気になって仕方ないわーー!
数ページでかまわないので、
彼らが幸せに暮らしているのがわかるSSを読みたいなーなんて思っています。

それを期待してルチルの全サ小冊子に応募してみるか!!!



H度ドキドキドキドキ(本人たちのHじゃないものが2シーンほど)
ストーリー度満月満月満月満月満月





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