憎しみでもいい。俺にくれ。
お前の心を、俺にくれ・・・!




今、私が大注目している新人作家さんの宮緒葵さんの8月新刊です!
(新刊で買って読んだはずなのにもう季節は晩秋・・・)

ワンコというカワイイもんじゃない犬攻めを書くのが得意な宮緒さんですが、
今回の攻め様は鬼でございます!
欲しいものを手にいれるためには手段は選ばない。
それこそ修羅にもなれる・・・そういうタイプ。
ええ、そのためには恩を仇で返し、相手が泣いて嫌がっていようとお構いなし!
鬼ってよりも、ジャイアンだなwww


時は戦国時代。
しかし長閑に暮らすとある村があった。
そこは桜の精霊に守られし里。
精霊の名は清音。
人の形をとり毎年眠りから覚めると人里へと降りていく。
清音に長い間見守られてきた村だったが、ある日その平穏は一瞬にして崩れ落ち・・・


宮緒 葵著「鬼哭繚乱」
鬼哭繚乱 (プラチナ文庫)/フランス書院
¥620 Amazon.co.jp
小さな村で守り神として崇められる桜の精霊・清音は、矢傷を負った国主の曉景を助けた。ところが、その愛情深さに魅了されて執着を募らせた曉景は、村人達 を人質に取って清音を犯し、城へ攫ってしまう。まるで己の想いを孕ませるかのように抱く曉景に、いつしか清音は、今まで知ることのなかった感情を覚え始め る。だが国主の座を狙う曉景の義弟に、本体である桜を切り倒され…。



人間×精霊
という、時代ものとファンタジーとが融合された作品でした!

桜の精霊清音は長い間村人たちを慈しみ守ってきたのだけれど、
ある男性を助けてから村の平穏が乱されてしまうのだ。
ある男性とは一国の国主である暁景。
深手を負った暁景を献身に看病する清音。
しかし、その清音に暁景は惚れてしまうんですねー。
ここからが清音の不運?が・・・・・。

暁景は幼くして実母を亡くし、父親からは命を狙われ、
回りが敵だらけ・・・という中で育ってきたのだ。
彼の生い立ちは決して彼のせいではないのだけれど、
忌まわしい生い立ちによって父や異母弟から疎ましく思われてしまう。
特に異母弟とは家督を争い諍いを起こしていたのだ。
隙あらば暁景からすべてを奪おうとする異母弟。
そして深手を負ってしまった暁景。
誰も信じられない中にあって、清音の駆け引きのない慈愛は暁景にとってはまさに二度と手放したくないものになってしまった。

ところがここからが暁景のまさに恩を仇で返す所業の数々が始まる!!!ひゃ~・・・ヒエー

清音が人間であろうとなかろうと暁景にとってはそんなものどうでもいい。
とにかく清音が欲しい!!!!

でも村にとって清音は大事な大事な守り神。
そして遥か昔の村人達の慈しむ心から生まれた精霊である清音もまた
村とそこの住まう人々を大事に思っていた。
なのでそれが大変面白くない暁景は

なんだよー、村人のことばっかりかよー、俺がこんなに好きなのに
俺のことをもっと考えろよ、いや、むしろ俺のことしか考えるな!!!


っていう思考に陥ってしまうんですよ!

ならば・・・・と強引に衆人環視の中暁景がやったこととは・・・!

村人の前での公開S○○!!!!!

ほらほら、お前らだってこーーーんなことやってみたかったんだろ?
俺はやっちゃうぜ!清音が欲しいからな!


とばかりにあれこれと清音にしちゃうんですよ。
ほんと、バチ当たりな男なんですが、
過酷な状況で生まれ育ってきた暁景にとっては清音の愛情が欲しくてたまらないの。

そして村から清音を引き離し、城に連れ帰ってしまう暁景。
もちろん、そこからは清音とのめくるめく・・・・・な世界になってしまうんですが、
もともと精霊なので人を恨んだり憎んだりっていうことは清音にはできない。
それよりも、清音は暁景の淋しさを知り、そして激しいその愛情に徐々に惹かれていくんですよ。

暁景には5才になる一人息子・鷺丸がいるんだけど、その子の母親は出産後すぐに亡くなってしまった。
母を知らずに育ってきた鷺丸を慈しむ清音なんですね。
そんな5歳児と真剣に清音を取り合う暁景が・・・・・www

暁景も少しずつ清音とともにいることで鬼のような非情さが影を潜めてくる・・・・
と思った矢先、あの暁景の義母弟が暁景の弱点である清音の正体を知り、
清音の本体である桜の樹を切り倒してしまうんですよ!
そうすると清音が実体を保つことが難しくなり、徐々に儚く・・・・・

このあとの暁景は、もう鬼ですよ!
ジャイアンなんてカワイイもんじゃないです!

木を切り倒した義母弟はもちろん、数多の敵を切って捨て、
それはまるで清音に生贄をささげているかのように・・・・


とにかく攻めの受けへの狂おしいほどの愛情は相変らずです!
こんなに愛されちゃったら本望なのか迷惑なのか・・・・
いやー、これほどまでに愛されたことないからわかりませんwww
でもうっとーしくて暑苦しいことは間違いない!ww

最初はこの攻めのどこがいいのか・・・と思ってしまったけれど、
5才の息子と真剣に清音を獲り合う姿は微笑ましいと言えないこともない。
ちょっと過激で行きすぎではあるけれど、愛情はホンモノだしね。
清音の清らかな愛情を受けて、人間らしい感情が暁景にも芽生えてきたり、
万人への慈愛をモットーにしていた清音が段々と暁景へ向ける愛情が勝っていく様が
すごく伝わってきたと思います。
その中には嫉妬もあるんですね。
精霊であるはずの清音が嫉妬を覚えちゃうの。
そういう感情に戸惑う清音がこれまた可愛かったです!

ラストはどうなるのかと思ったら・・・・

うーん。なるほど。そうだよね、そうしないと二人は同じ時間を共有できないよね。
と納得。
彼の生まれ変わりを清音がずっと見守るっていうのもアリかとは思ったけれど・・。


宮緒さん曰く今回の攻めは狼犬。(宮緒さんが言ったというより担当さんが言ったというかww)
一度牙を向けばとても恐いのだけれども、やっぱり根本は犬なんです(-^□^-)
受けちゃんに好かれたくて好かれたくてちょっとオイタをしすぎてしまいました・・・ってところでしょうかww


次回作はHENTAI攻めですか・・ね?
(いや、これまでも十分HENTAI攻めだと思うんですが!?(;´▽`A``)


H度ドキドキドキドキドキドキドキドキ(相変らず濃いです)
ストーリー度満月満月満月満月


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