愛を知らない皇帝×純朴な田舎の農民少年


この皇帝ファハルがまだ若い18歳なのだけれど
皇帝だけあって力はある。
そして好きなように傍若無人に振舞うわけだ。
だからちょいと見かけただけの純朴田舎少年ユーニスが
ちょっと顔立ちがカワユイからといって
畑仕事に精出しているところをかっさらい、
あ~~れ~~っとユーニスがワケわからんうちに
宮殿に連れ帰りあれこれチョメチョメ手籠めにしてしまうってお話ですww

これがまだ皇帝が心底可愛がっているのならば
ユーニスも幸せだっただろう。
ところが皇帝はかなり歪んだ精神構造の持ち主でして、
ユーニスの酷く傷つくところがみたくてたまらないわけですよ。
だからすんごく可愛がっておきながら
残酷な仕打ちをしちゃうという・・・・

つか、皇帝ならば色事ばかりじゃなく
もっと仕事をしろ!!と言いたくなりますww

この仕打ちに傷ついたユーニスが
皇帝に復讐を誓うところから物語は始まるのだ。


いとう 由貴著「愛よ、灰にかえれ」
愛よ、灰にかえれ (プラチナ文庫)/いとう 由貴
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元農民のユーニスは孤独を訴える皇帝ファハルに寵愛され、心から愛を捧げていた。だがその想いは、愚かなまでに純粋なユーニスの絶望に歪む顔が見たかっただけで、最初から愛してなどいないと嘲笑うファハルによって裏切られた。失意のまま出奔したユーニスは、やがてファハルの失墜を目論む他国の策謀を秘め帰郷し、彼と対峙する。すべては心を踏みにじられた報復のために…。



ユーニスはファハルの気まぐれによって
16歳のある日、いきなり家族と引き離されてしまった。
貧しい農村に生まれ、その日暮らしがやっとでも幸せに生きてきたユーニス。
家族思いのユーニスが皇帝に連れていかれたのが立派な宮殿。
見たこともない調度品、食べたことのない豪華な食事。

だけどユーニスはそれらと家族と分け合えたらもっと幸せ‥‥

みたいなことを言うのだ。
それに眉をひそめるファハル。
自分だけのものにしたいと思わないのか?と問われたユーニスは
今までもずっと家族と分かち合ってきたのに奪うとか奪われるとか考えられない、と
ユーニスは答えるのだった。
その返答に面白くないファハル。
ファハルは皇帝だけれども、決して幸せというわけじゃない。

血の繋がった親・兄弟でさえ信じられない関係なのだ。
弟は自分の命を狙おうとしているし。。。
そんな陰謀渦巻く宮殿内に育ってきたファハルはユーニスの答えが
とってもイライラっとしちゃうわけだ。

そしてファハルは自分の母親が愛情など何もなくて金にしか興味のない人だと伝えると
ファハルを優しく抱きしめるユーニスからすごく幸せなニオイを感じとってしまう。

だから思うのだった。
こやつを裏切ってやったらどんなにか気持ちいいだろう。。。と。

純真に人を信じるユーニスの心を弄びそのあとお前のことなどなんとも思っていない、と
捨ててしまったら、どんな顔をするだろう。
そのユーニスの絶望の顔がみたくて込み上げる薄暗い欲望に一人ニヤッとするファハル。

とんでもねぇ皇帝様だ!

その日がやってきた。
周りにもファハルがユーニスを寵愛していることはわかられている。
なのでファハルを邪魔扱いしている宮殿内の反皇帝派の人にわざとユーニスを攫わせて
一人、怯えながらもファハルが助けにきてくれると信じているユーニスの目の前で

玩具として連れてきた者だ。殺したければ殺すがいい。


そう、言い放ち、絶望の淵に突き落とすのだった。


それから5年、
ユーニスが再びあの地に戻ってきた。
そう、皇帝ファハルに復讐するために。


復讐ものって結構好きなんですよね。
憎んでいるのに憎みきれない。
なぜならば、、、そこに愛があるから!!みたいなwww

あの日、ユーニスは幼馴染でユーニスに片恋していたハリルに助けられる。
そしてトルコから追われ(あ、舞台はトルコなのでした)
異国で海賊として働いている中で虎視眈々と復讐の機会を伺っていたのだ。
私、ユーニスはこのハリルとくっついた方がとても幸せだったと思うんですけどね。
と、言ってしまったら話がここで終ってしまうのでww

一応ずっと宮殿暮らしをしていたので抜け道とか知っていたユーニスはそこから忍び込むのだが
ユーニスはファハルに見つかってしまうのよね。
そしてユーニスの目に力強さと自分への復讐の気持ちを見たファハルは
ゾクゾクしちゃってまたもやユーニスを側に置くことを決めちゃう。

コヤツの精神構造ってほんと、わけわからん!
絶対歪んでいるww
つか、本当はユーニスのことをずっと好きなんだけど
それをどう表現していいのか歪んだ彼にはもはやわからないのだよ。

ユーニスも身体で篭絡してそして近くにいた方が殺せる機会があるだろう、、と
またもや寵童のような生活を。。。。

ところがこんなユーニスの考えなんぞ皇帝様にはお見通しだったというわけやね。
でもね、ユーニスも皇帝が自分に囁いてきた愛の言葉は嘘ではあったけれど
彼が孤独と寂しさを抱えて生きてきたことは本当だと思っているわけですよ。
だから5年ぶりに再会しても彼の寂しさや孤独が埋まっていない事実に
グラグラしちゃうわけね。

ああ、なんてお人よしなユーニス!!

結局は弟殺しをしそうになったファハルを止めに入ったユーニスが
ファハルの刃によってザックリ斬られてしまい、
そこで初めてファハルはユーニスを失えない!と血相を変えるのだ!

こういう人は失ってみないと本当に大事なものはわからないわけよ。

復讐劇好きだと書きましたが、
この話を全体を通すと、彼への復讐はそれこそ殺そうとやってくるのは彼の思うツボなんですよね。
だって人間はどこまで人を許せるのか?ってのを彼は試したかったわけですから。
ほら、お前だってそんなことを言ったところでこんなことされちゃ、復讐したくなるんだろう?みたいなね。
だから本当に復讐したいならば、
彼は俺を傷つけはしたけれど、俺はそれでも人を信じるしあなたを愛し続けますよ、
っていう方がよほど復讐になったに違いない、と思うんですね。
ま、ユーニスの場合は皇帝を殺しにきたけれど、やっぱり昔と同じく愛しちゃってます、ってのがあるけれど。
それにしてもユーニスの愛情は愛情ってよりも同情的な部分の方が大半を占めているような気がしますねー。
最後に皇帝がユーニスを信じている、という言葉によって
彼は変わったんだな、ということを感じましたが、
もちょいこの皇帝には魅力があったらより良かったのに、、、と思ってしまいますー。


H度ドキドキドキドキドキドキドキドキ(政務より夜のお仕事の方が大忙し)
ストーリー度満月満月満月

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