お願いです、
‥‥どうぞ私をおそばに置いて下さい‥‥




け、け、健気受けーーーーーーー!!!

健気、一途、そして身分差!!!

も、萌えるーーー!悶えるーーー!!


昼メロと大河ドラマを足して2で割ったようなストーリー展開でした。
大戦前の激動の上海を舞台に、イギリス人の伯爵家の嫡男と
そのお屋敷に仕える中国人青年。

途中でどうなることかとハラハラしました。
とにかくエドワードが切なくて・・・!

身分差の好きな方、
もちろん健気受けが好きな方、
オススメですよーーー!!


かわい 有美子著「上海」
上海 (幻冬舎ルチル文庫)/かわい 有美子
¥600
Amazon.co.jp

幼い頃、天涯孤独の身を拾われたエドワードは、英国貴族の子息・レイモンドへの秘めた想いを胸に、主人に忠実な執事、そして兄弟のような幼なじみとして彼に仕えていた。しかし、歴史の歯車が二人を激動の渦に否応なく巻き込んでゆく—。東洋の魔都と呼ばれた大戦前夜の上海を舞台に描かれる珠玉の恋、書き下ろし短編を加えて待望の文庫化。



上海に住む英国貴族である伯爵家にメイドとして仕えていた中国人女性がまだ幼い子供を残して失踪した。
自分の歳も名前もまだ言えないその子供を不憫に思った当主は
子供にエドワードと名前を与え、衣食住の面倒を見ることに。
まだ小さくて出来る仕事が限られていたエドワードに伯爵の嫡男・レイモンドが一緒に遊ぼう、と声をかける。
中国語もまともに話せないエドワードはもちろんレイモンドに話しかけられても
英語がわかるわけではない。
それでもレイモンドは英語を教えてあげる!と、
それ以降毎日、一緒に遊び、一緒に勉強をするようになったのだ。

こうして二人は常に一緒にいるようになって
エドワードはまるでヒナのようにレイモンドのあとをついて回るように。

それでも執事に言われ、自分とレイモンドは主人と従者という立場であることは忘れてはいない。

この小さい時の刷り込みというか、
エドワードのレイモンドへの懐き方もそうだし、
レイモンドもすごくエドワードのことを弟のように可愛がっているので
小さな二人を見ているととてもほっこりしちゃうんですよ。

しかも、レイモンドもお坊ちゃまによくある傲慢さとか我がままとか
そういうところがあるにはあるんだけど
それでも貴族としての矜持・・・弱い者を助けてこその強者というのを
小さい時から叩き込まれているので
決してエドワードに無体なことはしないのだ。
それどころかエドワードがレイモンドの大事なバイオリンをつい触って落っことして壊していまった時も
泣きじゃくるエドワードに「僕がちゃんとバイオリンを聴かせるだけじゃなくて触らせてあげればよかったんだ」と
だからこれは僕の不注意で壊したんだ、、、とエドワードをかばっちゃうんですよ。

もう、そんなことをされたらさ、小さくてもエドワードは
全てをレイモンドに捧げます!!って感じになってしまうでしょう?

そしてエドワードは、すごく頭の回転の早い子で
物覚えもいいし、勉強も飲み込みが早い。
これはもしかしてとんだ拾いもんだったのでは!?とエドワードの才能を見込んだ執事は
彼に自分の後を継げるような執事にしようと勉強もきっちりとさせるのだ。

エドワードは母親に捨てられてしまった可哀相な子供ではあったけど
このお屋敷にいる間は苛められるわけじゃないし、
旦那様も奥様もそしてレイモンドも優しいのでとても恵まれているといえる。
(それでもお客人たちからは中国人ということで蔑まれたりはするのだけれど)

だけどそんな幸せな時間は長くは続かなかった。
レイモンドも貴族の子息ということで本国イギリスのパブリックスクールで
学ばねばならない年齢になってしまった。
数年は離れ離れにならなければならない。
この時のエドワードが・・・・・・

泣きながらレイモンドを乗せた車のあとを追いかけるんですよーーー!
もうここだけでもうるうるうるうるしちゃうじゃないですかっっ!

そして数年の月日が経ち・・・
大学を卒業したレイモンドは上海に戻ってきた。
その時には二人ともすっかり大人の青年だ。
なのでエドワードの従者然とした対応にちょっとガッカリしながらも
華やかに上海の上流家庭の人たちと浮き名を流し恋多き青年になっていくエドワード。

もちろんエドワードはレイモンドへの淡い恋心をずっと抱えたままだ。
しかしそんな気持ちを知られるわけにはいかない。
ここでもそんなエドワードが切なくなるわけですよ。
なのにある時、美しく成長したエドワードに目をつけた外国人のお客が
エドワードをなんとかモノにしようとして
レイモンドに誤解されてしまったのだ。

ここでもまた切ないポイントが・・・!
主従関係でしかも誤解とくるのは定番だよね!
だけど根がいいレイモンドなのでエドワードを信じてあげるんだけど。。。
一難去ったら今度はレイモンドの方に結婚話が。レイモンドもわりと乗り気。
ああ、これでエドワードの報われない愛は本当に報われないままに・・・・と思ったら
レイモンドの家の事業が傾いてしまい金策に苦労する毎日になってしまった!
婚約者も離れ、両親はイギリスへ帰り、たくさんいた召使いたちもすでに数える程度に。。

もはや給金を渡すお金もなくエドワードも解雇・・・・となるはずが
エドワードは
「給金などいりません。どうぞそばに置いてください。私にはこの国のどこにも帰る家がないのです」
とすがりついてしまう。

ここもまた泣きポイントなんですよーーー!
やはり健気受けは御主人が窮地に立てば立つほどに
その健気さを際立たせるのだよ!

無理がたたり倒れてしまったレイモンド。
そしてそのレイモンドを必死に看病しつづけるエドワード。
とにかくエドワードのレイモンドが大事!!っていう気持ちが
びんびん伝わってくるの!
だからこの看病をきっかけにレイモンドがエドワードの気持ちを受け入れてくれて
いやー、もう嬉しかったというか・・・

レイモンドも一度エドワードを抱いてしまったら
もう愛情が溢れちゃって溢れちゃって。
もともとエドワードのことはとっても可愛がっていたし、
顔立ちが実はレイモンドの好みでもあるんだよね。
(だってレイモンドの初恋の相手はエドワードの母親なのだwww)
あ、でもこの作品のHシーンはかなりうっっっっっすーーーいですのでww

しかしその蜜月だって戦争の前にあっさりと終わりを迎える。
上海からいよいよ逃げないと身が危ないところまできていたのだ。
外人であるレイモンドはこれ以上この地にいれば逮捕され、
しかし中国人・・・いや、捨て子で本名がわからないエドワードは
戸籍そのものをもっていないために
レイモンドが乗船する船に乗せてしまったらエドワードが捕まってしまう。
決意をしたのはエドワードだった。
もとからレイモンドだけを逃がそうと思っていたエドワードなので
再会を約束して別れてしまう。


ここも泣きポイントですからねー!!

そして二人はどうなってしまうのか!?
イギリスへ戻ったレイモンド。行方のわからなくなってしまったエドワード。
もはや、二度とエドワードには会えないのか・・・と
半ば諦めていたところに・・・・・・・


はい、また泣きポイントですよーーー!


もう、いったいいくつ泣きポイントがあるんでしょう!
いいんですよ。だってこれ、メロドマラなんですから~!
(かわいさん曰く『波乱万丈メロドラマ』なんだそうでww)

大変な思いをした二人なので
うんとうんと幸せになって欲しいです。


やっぱり健気受けはいいですね!
どんな目に遭おうと攻めへの気持ちがブレることがなく
一途に思っているのだ。

成長はするけれどエドワードは根本的には小さい頃から変わらない。
一途にレイモンドだけを愛する。
でもレイモンドはエドワードを弟分としか思っていなかったから
たくさん恋人をつくり婚約者もでき、、、
まさにあっちにこっちに気持ちが航海を続けて、でも最終的には
エドワードという港に着きました・・・・という感じなんです。


書き下ろしの部分はとても穏やかで
今度こそこういう毎日がきっと続いていくだろう。。。と
思わせてくれる。
ほっとした幸せな気持ちで終わりますが、そこにいきつくまでに30数年。
本当に長いドラマを見た気持ちになるますよ。


H度ドキドキドキドキ(エチを期待して読んではいけません。朝チュンレベルです)
ストーリー度満月満月満月満月満月

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